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亡き妻が遺した“言葉の真意”とは…「猫好きなら誰もが知っている」奇才イラストレーターの伝記映画 「ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ」を採点!

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〈あらすじ〉

 ロンドンの上流階級に生まれたルイス・ウェイン(ベネディクト・カンバーバッチ)は、亡き父親の代わりに母親と5人の妹を養っていた。妹の家庭教師エミリー(クレア・フォイ)と身分違いの恋に落ち、周囲の大反対を押し切り駆け落ち同然で結婚したが、半年後にエミリーが末期がんと宣告される。

 2人は1匹の迷い猫と出逢い、ピーターと名付けて愛情を注ぐ。妻の死後、ルイスはピーターを心の友とし、猫の絵を猛然と描き続けて大成功を収めるが、精神が不安定になり奇行が目立ち始める。やがて彼は、エミリーの「どんなに悲しくても描き続けて」という言葉の真意を知る。

〈解説〉

 19世紀末から20世紀の英国で、猫の絵で爆発的な人気を博したイラストレーターの人物像に迫る伝記映画。ウィル・シャープ監督の長編第2作。111分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆衣裳や調度。アンティーク好きは、たまらないはず。B・カンバーバッチの微妙な人物造形。猫の絵を描くことが救いに。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆可愛くまとめた美談などではなく、混沌や苦痛に向き合う厳しさがある。「電気」を導入したことで話の彫りが深まった。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆猫好きなら誰もが知っている絵、その著作権が本人になかったとは! 美しく優雅な暮らしが瓦解する彼の姿が切ない。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★☆☆奇才の伝記をおとぎ話のようなタッチで。浮世離れしたピュアな変わり者の魅力を体現するカンバーバッチの安定感は流石。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★☆☆エキセントリックな主人公がコメディから哀愁へとよろめく中で、猫の存在は人形の家に収まるような不思議な安定感。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』(英)
TOHOシネマズ シャンテほか全国公開中
https://louis-wain.jp/

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