愛子内親王殿下も初めての留学先として英国を選ばれた。学習院女子高等学校2年生の短期プログラムでイートン・カレッジに学んだ。
「天皇ご一家にとって、英国の地で学ばれた多くのことは、今でも精神的に大きな支えとなっていると言っても間違いないのではないでしょうか」(陛下のご学友)
陛下は当初からご夫妻で国葬に参列する意向を強くお持ちだといわれた。ただ、皇后が英国行き2泊4日という強行スケジュールをこなし、帰国後に控えていた「第77回国民体育大会」(栃木県で10月1日から開催)へ約3年ぶりに出席できるかが心配された。
皇后の体調は落ち着いているといわれたが、押し迫った出発日程までにお気持ちを整えられるか――。
「療養中の雅子さまにとって制限時間内まで積み木を慎重に積み重ねていた矢先に、新しい積み木を増やして精神的なバランスを取らなくてはならなかった。そうした新しい整え方を迫られたことには、ご苦労なさったのではないでしょうか」(宮内庁関係者)
国葬のみ出席は出発前に決定
現地では、国葬前日のチャールズ国王が主催するレセプションも予定されていたが、宮内庁は出発前に皇后の体調を鑑みて、国葬のみのご出席ということを決めたという。そのため同行する医師は侍医だけで、主治医の精神科医は行かなかったのではないか、といわれた。
それだけ体調は安定しているのかと思われたが、英国への出発当日、御所で愛子さまに見送られる皇后の表情は笑顔が見られたものの、羽田空港から政府専用機のタラップを上るお姿は、少し緊張されたご様子だった。
英国到着後も皇后の表情にお疲れが見られたことから、宮内庁職員は当時を振り返る。
「当初からレセプションはご欠席されて、葬儀だけのご出席ということだったので、到着の翌日は静かに休んでいただいて、強い気持ちで国葬に参列されました」