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「今のお前の姿を見たら、お母さんどう思う?」長友佑都、“荒れていた中学時代”に恩師からかけられた言葉

W杯日本代表の逆転人生

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「お母さんは本当にバリバリ働いていた。そんな母に心配かけまいと佑都もサッカーに取り組む姿勢が変わった。当時のポジションはトップ下のゲームメーカー。中2くらいから『自分はイタリアに行く』と目標を語り始めました」(同前)

 

「おじいちゃんみたいに競輪やろうかな」

 大阪に遠征してガンバ大阪ジュニアユースと試合し、大敗した後のこと。

「仲間たちは『記念になった』と喜んでいるのに、佑都だけは帰りのフェリーで『向こうが本気でプレーしてくれんかった』って泣きおったね」(同前)

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 高校は名門・東福岡高に進学。サッカー部を引退するにあたり、井上氏は長友からこう相談を受けた。

「サッカーで(大学推薦の)誘いが来んのですよ。おじいちゃんみたいに競輪やろうかな」

 

明治大学に進学、素質が開花

 実は長友の母方の祖父と大叔父は競輪選手である。苦悩を打ち明ける長友に、井上氏はこう告げた。

「今お前がサッカー好きなら、サッカー続け!」

 長友は「親がこんな高い学費を払ってくれてるんだから」と勉強も頑張っており、指定校推薦で明治大学に進学。サッカー部に入ってサイドバックに転向し、素質が開花したのだった。

 井上氏は長友の今後にこう期待する。

「まずは『カタールでやり切る』と言っていました。今大会をサッカー人生の集大成にしようとしているようです。スペイン戦でも日の丸を背負って躍動しているところが見たいですね」

「今のお前の姿を見たら、お母さんどう思う?」長友佑都、“荒れていた中学時代”に恩師からかけられた言葉

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