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広島・中﨑翔太のむき出しストッキングとヒゲの相関性についての一考察

文春野球コラム ウィンターリーグ2017

2018/01/20

中﨑のヒゲとストッキング、あるかないかで大きな違い

 中﨑は186cm100kg(公称)という恵まれた体型で、特に愛嬌のある丸顔と上半身のボリュームにより「ぽっちゃり」という印象を多くの人に与えている。ところが下半身はそれに比してスラリと細く、特に膝下の長さには目を見張るものがある。中﨑が上半身赤のビジター用ユニフォームを着た時など、まるでかこさとし先生の絵本に出てくるキャラクター「だるまちゃん」のようだ。

 昨シーズン、マツダスタジアムへ向かう道ぞいのカープウォールには各選手を動物になぞらえたイラストが並んでいたが、「ナカザキパン太」と命名されたパンダはパンダにあるまじき美脚に描かれていた。恐らく中﨑は無意識的にせよ、自らのチャームポイントが「美脚」であることを認識しているのではないだろうか。オールドスタイルは中﨑の美脚をいかんなく際立たせる最適の着こなしなのである。

 しかし2015年までの中﨑のオールドスタイルには少々物足りないところがあった。長い中﨑の膝下を覆う赤ストッキングは他の選手のそれに比べて面積が広く、インパクトがありすぎるのだ。このバランスの悪さを補うアイテムを中﨑は2016年から導入した。ヒゲである。

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 中﨑がヒゲを蓄えるようになった理由としては童顔を隠すためだとか、同僚ジェイ・ジャクソンに勧められたからなど諸説ある。しかし私はあえてバランス説を採りたい。黒々としたヒゲが上半身にあることで、下半身の赤ストッキングとの調和が取れるのである。そして何より、「だるまちゃん」に一層似てくる。

©オギリマサホ
実写版・ヒゲがあってストッキングもある中﨑 ©文藝春秋

 こうして万全のバランスを手に入れた中﨑の活躍ぶりは周知のとおりである。カープ連覇も中﨑のヒゲとストッキングの賜物と言っても過言ではない。

 ところが先日、合同自主トレに姿を現した中﨑にはヒゲがなかった。シーズンオフの気分転換だろうか。開幕までに中﨑がまたヒゲを伸ばしてくれることを心より願う次第である。

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