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37歳で高齢出産、馬乗りでお腹をグイグイ押されて「イメージと違う!」…中山エミリ(44)が明かす“大変すぎたお産体験”

2022/12/18
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子育てを通して「元気に生きること」のすごさを実感

――子育てを通して、ご自身の考え方や価値観には変化がありましたか?

中山 子どもに限らず、自分や周りの人も、「とにかく元気なら良し」と思うようになりました。

――それはなぜでしょう。

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中山 子どもが産まれてから、「元気に生きる」って実はすごいことなんだなと実感することがたくさんあったんです。普段子育てをしていると、「もっと勉強を頑張ってほしい」とか、「特技を見つけてほしい」なんて望むこともあるんですけど、それって子どもが元気だから思えていることなんですよね。

――子育て中は、毎日子どもの命を守ることに必死ですよね。

中山 それに大人だって、生きていれば大変なことも辛いこともたくさんある。それでも、「ご飯がおいしいな」とか、「なんとかなる」とポジティブな気持ちに塗り替えていくために、まずは元気でいることが大事。

 元気がないと、いろんなことに対してネガティブになっちゃうんですよね。同じ場所に立っていても、元気な時とそうじゃない時では見える景色が違ってしまうから。

――中山さんは常にポジティブなイメージがありましたが、ネガティブになるときもあるのですね。

中山 私もこれまで自分のことをポジティブな人間だと思っていたんです。でも最近、実はネガティブだったんだって気付きました。

 これまでひたすら前向きでいられたのは、ネガティブなことを受け入れるキャパシティが自分の中になかったからなんです。ネガティブな感情を直視したくないから、ポジティブなことを考えてかき消してきたのかな、と。

人の運に恵まれたから芸能界で前に進めた

――今年で芸能界デビューから28年が経ちました。改めて振り返ってみて、どのような芸能生活でしたか?

中山 昔から、私自身は本当にできることが少ないんですよ。でも、とにかく人の運には恵まれましたね。困った時に手を差し伸べてくれる人がいつも周りにいたから、前に進み続けられたのだと思います。

 例えばミュージカルにチャレンジした時、共演者は宝塚や劇団四季の出身だったり、音大出身者だったりとすごい人ばかりでした。

 一方で、私は楽譜もまともに読めないような初心者で……。あたりまえですけど、全然周りについていけずに毎日悔しい思いをしていました。稽古でも毎日のように怒られるんだけど、怒られている理由もわからないんですよね。

「何度も言っているのに、どうしてラレンタンドするの!」と注意されても、ラレンタンドが何かわからない。業界用語がわからなかったのと同じですね。

 でも、思い切って周りの人に聞いてみると、「少しずつテンポを遅くするって意味だよ」と教えてくれて。この出来事以外にも、困ったことや悩んだことがあった時、周りの人に助けられることが何度もありました。

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