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同報告によれば岡本氏は米国にある不動産に加え、埼玉県所沢市にあるタワーマンションの一室を所有している。床面積は80.98平米で、周辺相場から資産価値は5千万円超とみられる。
売却済みの不動産を所有していることにして閣僚資産公開で報告
公明党関係者が語る。
「岡本氏は昨秋の衆院選で東京12区から出馬する以前は、比例北関東ブロックの候補者として、所沢市に事務所を置いて活動していた。このタワマンは岡本氏が当時自宅として住んでいたほか、2012年の初当選直後は政治団体の事務所として届け出ていました」
ところが、登記簿を確認すると、岡本氏は今年3月7日付でタワマンを売却しているのだ。なぜ岡本氏は3月に売った不動産を所有していることにして今年8月の閣僚資産公開で報告したのか。
岡本氏は昨年11月に財務副大臣に就任し、今年8月の内閣改造に伴い退任している。つまり、不動産を売却したのは財務副大臣在任期間中のことなのだ。
大臣規範違反が露見することを回避
政治と行政への国民の信頼を確保するために閣議決定された「大臣規範」では、在任中の株や不動産の取引について、〈自粛すること〉と定めている。これは副大臣や政務官も対象だ。
実際、今年7月には、在任中に静岡市清水区の土地と建物を購入した大臣規範違反の疑いを報じられた自民党の深沢陽一厚生労働政務官が、「国民の信頼を損ねてしまった。心からおわび申し上げる」と陳謝している。
つまり岡本氏は、実際には既に売却済みの不動産を今年8月の閣僚資産公開で届け出たことにより、結果として大臣規範違反が露見することを免れたのだ。