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「軽いケガではすまない」マヌルネコは飼育員も触れられない“どう猛さ”…見た目とのギャップを投稿した動物園に聞いた

source : 提携メディア

genre : ライフ, ライフスタイル, 娯楽

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触りたくなるモフモフなマヌルネコ(提供:那須どうぶつ王国)

ーー触ろうとしたらマヌルネコはどんな反応をしてくるの?

おそらく威嚇し、かんだり、ひっかいたりします。マヌルネコに限らず野生のネコ科動物のツメ・キバはイエネコのツメよりも硬く、鋭利で、体の筋肉量も多いです。そのため、鹿の肋骨や鶏の頭程度でしたらかみ砕くことができます。


ーーどのような時にどう猛だと感じる?

人工保育していた個体でも、成長するにつれて、人に対して威嚇をしてきた時や、獣舎で人が近づくと威嚇してきて、手を出してくることもあると、そう思います。

また、鹿骨をかじる様子を見ると、小さいのにアゴの力が強く、あれでかまれたら軽いケガではすまないと感じます。

鋭い牙を持っている(提供:那須どうぶつ王国)

飼育員も、触ってみたいと同時に怖いので触りたくない

ーー飼育員でも「触りたい」といった気持ちはあるの?

その他の触れない動物も含め、毛の感じが気になるので、触ってみたいと思ったことはあります。なので、触りたい気持ちはよく分かります。ですが同時に、怖いので触りたくないとも思います。

怖いので触りたくない気持ちも…(提供:那須どうぶつ王国)

ーー実際に触れた事はある?

人工保育をしていた時は触れていました(しかし、人工保育でも成熟したタイミングで間接飼育に切り替えます)。その時の感触としましては、他の動物では例えられないのですが、フワフワで柔らかい毛でした。

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人工保育時に触ったらフワフワの毛だったそう(提供:那須どうぶつ王国)

ーー触れないのであれば、どのように飼育しているの?

給餌はトングを使って柵越しに与えて、掃除は動物を隣の獣舎に移動して、動物がいない状態でしております。また、エサを食べている時に口の中を見たり、展示の動きで歩行チェックをしたりなど、健康管理は毎日、目視でしっかりとチェックしております。


ーー投稿が話題となったが?

これをきっかけにマヌルネコに興味を持ってもらい、野生下での生息数の減少などの現状を知ってもらいたいです。また、そこから保護活動などにも目を向けてもらえると嬉しいです。

ちなみに、飼育員いわくマヌルネコのかわいいと思う瞬間は「冬毛になってまん丸の見た目になった時」だそう。

今の時期ちょうどオススメの可愛らしいマヌルネコを見ることができるので、訪れてみるのはどうだろうか。その際には、可愛らしさだけでなく、牙や爪など肉食獣なのだという部分もしっかりと見てほしい。

「軽いケガではすまない」マヌルネコは飼育員も触れられない“どう猛さ”…見た目とのギャップを投稿した動物園に聞いた

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