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前大臣に報告は上がっていたのか? 記者の問いに…
「明治時代に制定された旧監獄法が改正され、名前まで刑事収容施設法と改めたのは事件の反省があったからこそ。若手刑務官への人権研修を実施するなどプログラムも見直した。ところが今回、暴力を振るったのは多くが採用3年未満の若手。コロナ禍で集合研修ができなくなり、オンライン研修が増えた。指導を受ける機会が激減し、受刑者に反発された時の対応術などが充分に身についていなかった可能性はある。ただ、だとしても、言語道断の事案だ」(司法関係者)
再び明るみに出た不祥事。だが、大臣が代わっていなければ、闇に葬られたままだったかもしれない。前出の司法担当記者が言う。
「齋藤氏は会見で2日前に報告を受け、即座に公表したことを明かしました。他方、記者からは『葉梨(康弘)前大臣には報告が上がっていたのか』との質問が飛び出し、担当課長が『エーッと、10月20日に報告が上がっていた』と答えました。ところが、葉梨氏が公表を決断することはなかった。そのまま11月11日、“死刑のハンコ”発言で辞任してしまったのです」
新大臣の下、法務省は他の刑務所でも同種の問題がないか調査を進める方針だ。