一方のフリーは「Atlas: Two」。三浦が「大好きな曲で、聞いているだけですごく幸せな気持ちになる」と語るように、歌詞に「love you」の言葉がたくさん出てくるアップテンポでキュートなラブソングだ。
「ピュアなラブソングは私たちやったことなかったのですごく新鮮な気持ち。私たちはペアスケーターなので、こういう曲も滑っていきたいと思った」と三浦。
昨シーズンは成長を実感し、世界で戦える確かな手応えをつかんだ。
三浦は「毎試合、過去の自分を超えることができた、成長できたシーズン」、木原は「試合を重ねるたびに成長していくことが実感できて、世界と戦える自信が生まれた。(昨シーズンは)“過去の自分たちに勝つ”ことを目標にやって駆け抜けてきた。なんか上手くいっちゃったねっていうシーズンでした」と振り返る。
2年間出られなかった全日本への思い
2019年に結成後、コロナ禍で2年間出場できなかった全日本。
そして今年は「欠場」という苦渋の決断をした2人。7月に取材した際には、全日本への強い思い、そして世界選手権への思いも語ってくれた。
「去年の自分たちを超えることは、確実に持っている目標です。2年間出られていなくて悲しい。今年は全日本王者も1つの目標で獲りたい!」(木原)
“世界に通用する日本人ペア”にとって、全日本は特別な場所だった。
「年に1回、日本のみなさんの前で試合できる機会なので。オリンピックイヤーの全日本は本当に特別で、みなさんの前でご挨拶もしたかったんですけど、コロナで叶わず。すごく全日本の時期が悲しかったです。日本に帰りたかなったなという思いはありました」(木原)
今シーズン2人が目指すのは、2023年3月にさいたまスーパーアリーナで開催される世界選手権だ。
木原は「去年の世界選手権は勝ちに行く覚悟がなかった。試合が終わって2人で話して、今年は去年の悔しさや失敗を忘れずに練習からもう一度見直しました。その借りを返したいと思っています」と意気込む。