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この生活をやめることができませんでした。
当然、蓄えは減っていきます。
現状を見かねた夫の芳男さんは、大橋被告に「親戚に借金をしてくれ」と進言しました。ところがそれは、大橋被告のプライドが許さなかったのです。
底を突く貯金…そこで大橋被告が何を考えたかというと、こんなにお金がなくなるなら「夫を殺害して自分も死のう」と心中を決意することになります。
「あんたが全部悪いのよ」夫の浮気に怒り…判決は懲役20年
そして事件当日。大橋被告は、夫・芳男さんの介護ベッドに火をつけるわけですが、その際に、こう言い放ちました。
「パパは、もう浮気性という病気だからしょうがないね。ごめんね。でも、あんたが全部悪いのよ。」
大橋被告は、長年にわたる「夫の浮気」に怒りを覚えていて、それが最後の引き金になって火をつけた…。
結局、夫の芳男さんは焼死、息子の芳人さんは一酸化炭素中毒で亡くなり、大橋被告だけが生き残ったのです。
22日に判決が言い渡されましたが、その判決にもちょっと驚きました。
「強い殺意に基づく極めて残酷な犯行」「身勝手かつ短絡的で、介護は動機ではないと話していることから、くむべき事情とは認められない」として、求刑通り、懲役20年の実刑判決だったのです。
介護殺人事件では量刑が軽くなったり、執行猶予がつくケースもあります。
求刑通り“満額”の懲役20年が言い渡されたということは、これは介護殺人ではなく、身勝手な動機に基づく殺人事件だと、千葉地裁はこう認定したことになります。
(「イット!」12月23日放送)