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40年前の“古すぎる結婚観”を引きずり「子供が生まれると昔の父親像に戻る」男性も…令和の女性が見極めるべき“結婚相手の資質”

『女性の覚悟』より #4

2022/11/03

 昭和女子大学の理事長・総長で、300万部のベストセラー『女性の品格』の著者である坂東眞理子氏。そんな坂東氏が2022年6月30日に新著『女性の覚悟』(主婦の友社)を上梓した。

 坂東氏は同書の中で「人生100年時代に50歳前後の女性がどう生きるのか。その大前提はひとりひとりの女性が『覚悟』を持つこと」としている。自分の人生に責任を持ち、1日1日を丁寧に暮らすことが、「覚悟」を持つことにつながるそうだ。

 ここからは、『女性の覚悟』からさらに一部を抜粋してお届けする。(全4回の4回目/3回目から続く)

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結婚してもしなくても、長期的な経済的安定が不可欠

 40年前と異なり女性にとって結婚の目的も重要性も大きく変わりました。

 いつの時代も、人生が始まったころの10代の少女の多くは将来素敵な人と出会い、温かい家庭を築き、かわいい子供を育てたいと、夢見ます。でもだんだん成長するとともに、自分は異性にとって魅力的かどうかわからない、「素敵な」男性はそんなにはいない、そしてそういう人に出会えるかどうか、その人と付き合えるか結婚まで到達できるかどうかは「運」によるということがわかってきます。

 お見合い結婚が当たり前だったころは、家柄・財産、家族の状況、本人の育ち、性質などよくわかった人が「つり合いのとれた」相手を紹介してくれました。しかし今は自分で探し相手と合意しなければなりません。インターネットで結婚相手を探す人もいます。

 素晴らしい人と結婚できる例もある一方で、とんでもない人と結婚し、後悔する例も多数あります。リアルに出会った場合も若くて経験の少ない時期の恋は盲目で、結婚した相手がどんな人か、将来どうなるかわかるはずがありません。結婚は生涯をかけた大ギャンブルです。

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 思いがけない当たりくじに当たるか、外れくじをつかむか。まさに運次第です。おとぎ話のように「性格のよい美しい女の子」が素敵な王子様と結婚できるとは限りません。現実には性格の悪い、悪賢い女性が素晴らしい男性と結婚し、素晴らしい女性が悪い男性にひっかかることも珍しくありません。

 異性の魅力については小説や文学のほうが雄弁に語っていますし、いろんな恋があり、いろんな結婚があるのが人間の面白いところですからこの本では深入りしないことにします。これからの時代は、女性が自分がなすべきこと、今できることを続けている途中でよい出会いがあればラッキーだけれど、出会いがなくても仕方ない、1人でも生きていけると覚悟する必要があるのではないかと思います。それは失敗でも不幸なことでもありません。

 しかしそのためには女性も長期的に経済的に安定した基盤を持つことが必要不可欠です。よい人と結婚し、養ってもらえるまでの短期間だからと気楽に考えて、不安定な仕事についてはいけません。