「殺害されたのは現場宅に住む、夫のビショップ・ウィリアム・ロス・ジュニアさん(69)と妻の森田泉さん(68)、そして娘の森田ソフィアナ恵さん(32)と判明しました。斎藤容疑者は住宅内に3人がいたところを襲い、屋外に逃げた被害者らをさらに追い回して殺害した疑いがあります。捜査当局は強い殺意があったとみて、慎重に捜査を進めています」(社会部記者)
クリスマスの朝7時15分ごろ、埼玉県飯能市南東部にある新興住宅地「美杉台ニュータウン」の民家で絶叫が鳴り響いた。叫び声を聞いた複数の近隣住民が「庭先で男性が殴られている」「2階から火が出ている」などと110番通報。7時30分ごろに警察が駆けつけると、この家に住む高齢夫婦と娘と見られるビショップさんら男女3人が敷地内で絶命しているのが発見された。同日夜10時ごろに殺人未遂の疑いで逮捕されたのは近所に住む無職の斎藤淳容疑者(40)だった――。
被害者宅は以前、器物破損事件の被害にあっていた
ビショップさんら3人の遺体は、頭や首など上半身に鈍器で複数回にわたり激しく殴打されたような痕があり、出血していたという。社会部記者が解説する。
「顔は損傷が激しかったものの、判別できる状態だったと言います。ただ、事件発生直後、県警は3人の名前や年齢を公表しませんでした。その理由は、公的資料との照合がすぐにはできなかったからだといいます。一方、3人の身元特定と並行して、犯人の特定が急がれましたが、被害者宅に到着した警察官は、『以前、器物破損事件の被害にあった家だ』と気づき、すぐに当時ビショップさん宅とトラブルを起こしたとして逮捕された斎藤容疑者宅にかけつけている。ただ、その時はインターフォンを押したものの、応答はなかったそうです」