「朝7時頃、仕事に行こうとしたら警察官が10人ぐらいマンションの前にいました。何事かと思っていたら手錠をかけられた楠本容疑者が連行されるところで、『足がいてえ!』と足を大げさに引きずり悪態をついていました。前々から完全にヤバい奴だと思っていたので、『やっぱりな』と納得するばかりでした」(近隣住民の男性)

 昨年11月21日に、唐田健也さん(63)の遺体が自宅で見つかった事件。唐田さんに繰り返し殴る蹴るの暴行を加えていたとして暴行容疑で逮捕されたのは、隣の部屋に住む楠本大樹容疑者(32)だった。楠本容疑者は昨年10月~11月にかけて、堺市中区役所の中や自宅マンションの通路で、計11回唐田さんの脇腹などを拳で殴った疑いが持たれている。

逮捕された楠本大樹容疑者 本人Facebookより

 司法解剖の結果、発見された唐田さんの遺体は全身に殴られた痕があり、肋骨も何カ所も折れていた。死亡したのは遺体発見前日の20日頃と見られている。大阪府警は当初から他殺事件と断定し、殺人容疑で捜査していたという。全国紙社会部記者が話す。

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「マンションのロビーで会釈をしたら、もの凄く怖い顔でこちらを睨んで…」

「楠本容疑者は唐田さんに繰り返し暴行を加えており、唐田さんの死にも関わった可能性が高いと府警は見ています。まず唐田さんの遺体が発見された翌日の22日に消防隊員への公務執行妨害容疑で逮捕、次に唐田さんの弟を区役所に呼び出して現金約11万7000円を脅し取った恐喝容疑で再逮捕、そして今回は唐田さんへの暴行容疑でもう1度再逮捕という流れです。

 遺体は、普段から唐田さんとやり取りしていたケースワーカーが、部屋を訪問した際に発見されました。警察が駆け付けるまでの間には突然楠本容疑者がやってきて、『俺はこいつの金の管理をまかされているんや。身よりがないから俺が管理したってるんや』と財布やキャッシュカード、運転免許証を部屋に置いていったといいます」

楠本容疑者

 亡くなった唐田さんと楠本容疑者は年齢が30以上離れている。しかし楠本容疑者の唐田さんに対する粗暴な振る舞いは周囲で何度も目撃されていて、他の住人に対しても高圧的な態度だったという。近隣住民の40代女性が話す。