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「目的はわいせつ行為」と供述 卑劣な犯行動機

「札幌の事件はとても許される話ではないが、小野容疑者には『女性の願望を叶えてあげたい』という側面もあった。しかし野崎容疑者が自殺願望のある女性に接触していた動機は、それとは全く異なる。取り調べで『目的はわいせつ行為だった』という趣旨の供述をしているんです。しかも相手に選んだのがそもそも精神的に未熟な中学生ですから。極めて悪質な犯行です」

 県警が野崎容疑者の携帯電話を調べると、自殺願望のある女性をTwitterで募り、複数の女性と連絡していたことが発覚している。

野崎容疑者(本人のSNSより)

「複数のアカウントを使い分けて女性と連絡し、停止されたアカウントもありました。相当多くの女性に接触しようとしていたのかもしれません」(前出・社会部記者)

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 女性への異常な執着を感じさせる行動だが、地元の同級生らは「あいつならあり得る」と納得した様子だった。事件当時、野崎容疑者がFacebookでフォローしていた約50人のうち大半は女性。フォロワーの女性4人に話を聞くと、みんな一様に「いつフォローされたのか分からない」と口を揃えた。

 野崎容疑者の中学時代の同級生の女性はこう話す。

同級生らに「女の子いなくて」「寂しい~」

「中学の時に絡みはほとんどなかったんですけど、2015年くらいからかな、1年に1回くらいLINEが送られてくるようになりました。いつも最初は『元気?』という挨拶から始まって、『彼女いなくて~』という話になり、最後は『女の子紹介して』となる。学生時代もヤンチャなグループにいて、いい噂を聞いたことはなかったので紹介はしませんでした。『寂しい』というメッセージがきたこともありました。

 私と同じ部活だった女の子にも同時進行でまったく同じ文章を送っていたこともありました。コピペしていろんな女の子に送っていたんですかね……。誰でも良かったんだと思います。結構しつこく、何度もメッセージがきて煩わしかったです」

野崎容疑者のFacebook

 約3年前まで連絡を取り合っていたという別の同級生の女性も、同様の経験をしたようだ。

「最後連絡を取り合った時は、恋愛の話をしました。『女の子紹介して』とも言われましたね。『自分は遊んでる』みたいなアピールをしてたけど、それが本当かは分かりません。虚勢を張っているようにもみえました」 

 ある同級生の男性は、以前、野崎容疑者とオンラインゲームをする仲だった。ゲーム内のチャットでは“恋バナ”をすることもあったという。