「忘年会の1次会で稲掛容疑者が急に黙り込んでいて『何かあったのかな』と思ってはいましたけど、まさか友人を刺して殺してしまうなんて……。“明けましておめでとう”という気分にはとてもなれません」(忘年会に参加していた女性)

 12月31日に大阪市平野区の路上で新田浩之さん(55)を包丁で刺したとして、職業不詳・稲掛躍容疑者(55)が殺人の疑いで逮捕された。逮捕は1月1日元日のことだった。

 稲掛容疑者と新田さんは同い年で、地元も同じ“飲み友達”だった。12月30日、彼らは十数名での忘年会を開いていた。仲間と集まった年末年始に、一体何がおきたのか――。

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稲掛躍容疑者(本人Facebook)

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 大手社会部記者が年末の惨劇を説明する。

「稲掛容疑者らは、1次会を終えて21時頃に行きつけのスナックに場所を移したそうです。日がかわって31日の0時30分頃、稲掛容疑者は『タバコを買ってくる』と言って近くのコンビニへ行き、タバコと一緒に凶器となった包丁も購入しました。そして何食わぬ顔で忘年会に戻ると、午前1時20分頃に店から出てきた新田さんの右わき腹を包丁で刺し、自転車で逃走。新田さんは間もなく死亡が確認されました」

凶器に使われたのと同じ包丁。税込み110円

1次会は盛り上がって2人も楽しそうにしていたのですが…

 突如犯行に及んだ稲掛容疑者。数年来の友人を殺害したのは何故だったのか。2人の知人であり、忘年会にも参加していた女性が明かす。

「2人とは大人数での飲み会で何度か一緒になったことがあります。事件の日も、忘年会で人が抜けたり入ったりですが合計13人くらいは集まっていました。1次会では息子が就職したとか共通の知人が再婚したとか他愛のない話で皆で盛り上がって、2人もすごく楽しそうにしていたのですが……」

 早々と1次会を切り上げて2次会のスナックに向かう「先発組」がいたが、稲掛容疑者と新田さんもその中に入っていた。知人女性が続ける。