1月10日に発売されたイギリスのチャールズ国王の次男・ヘンリー王子の暴露本「スペア(Spare)」。王室との確執、妻・メーガン妃が王室で受けた“人種差別”、さらには自身の初体験に薬物摂取の過去まで…と、衝撃的すぎるその内容に、イギリスのみならず、世界各国で波紋が広がっている。

 昨年12月には自らプロデュースしたドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」でも“暴露”していたヘンリー王子。イギリス王室との“確執”とは、いったいどんなものなのか。長らく続く混乱を報じた「週刊文春」の記事を再公開する(初出:2019年6月13日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)。

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「嫌な人だと知らなかった」

 6月の訪英を前にトランプ大統領がそう指摘したのは、英王室のメーガン妃(37)。16年の大統領選の際、メーガン妃が「女性蔑視的なトランプ氏が勝ったらカナダに移住する」などと語っていたことを受けての発言だった。

昨年5月の結婚式には米俳優のジョージ・クルーニーらを招待 ©共同通信社

「母がアフリカ系米国人で米国籍を持つメーガン妃は、ヒラリー氏に投票したとされる。元女優で離婚経験もあり、保守層から批判も浴びていますが、本人は『雑音』と一蹴してきました」(地元記者)

 そのメーガン妃とヘンリー王子に長男・アーチー君が誕生したのは5月6日早朝。“米国人プリンセス”の出産は王室の伝統を覆すものだった。

「通常、ロイヤルベビーの誕生に際しては、王室の広報担当から撮影場所等に関する『事前レク』があります。今回も当初はその募集がかかったのに、1カ月ほど前突然キャンセルの連絡があった。キャサリン妃の時は、写真を撮りやすい夕方の絶妙なタイミングでお披露目があったのですが……」(在英国際ジャーナリストの木村正人氏)