1月10日に発売されたイギリスのチャールズ国王の次男・ヘンリー王子の暴露本「スペア(Spare)」。王室との確執、妻・メーガン妃が王室で受けた“人種差別”、さらには自身の初体験に薬物摂取の過去まで…と、衝撃的すぎるその内容に、イギリスのみならず、世界各国で波紋が広がっている。
昨年12月には自らプロデュースしたドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」でも“暴露”していたヘンリー王子。イギリス王室との“確執”とは、いったいどんなものなのか。長らく続く混乱を報じた「週刊文春」の記事を再公開する(初出:2020年1月30日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)。
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「こういうことになり、大きな悲しみに襲われている」
英国のヘンリー王子(35)は1月19日、自分と妻のメーガン妃(38)が“王室追放”を言い渡された胸中をこう吐露した。
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〈独立した生活を送りたいという願いを尊重して理解する〉
〈王室の主要メンバーから退き、経済的に自立する〉
ヘンリー王子夫妻がインスタグラムでそう発表したのは1月8日のこと。
現地特派員が語る。
「当初、ヘンリー王子夫妻は公金を受け取らない代わりに公務を減らし、英国とカナダを行き来する王室と民間の“半々”の生活を希望していた。独立の動機はマスコミへの反発でした。収入が減った分は王室ブランドを売りにした活動で賄おうとしていた」
離脱表明を受け、エリザベス女王(93)らが宮殿に集まり、家族会議を開いた。
「会議は5日間行われ、特に父のチャールズ皇太子(71)とヘンリーの兄であるウィリアム王子(37)が独立するなら王室を離れるよう強く迫ったと見られます。カナダに滞在しているメーガン妃もスカイプで参加したいと申し出たが、断られた」(英王室に詳しい元BBCシニアリポーターのダンカン・バートレット氏)
エリザベス女王は13日、〈私たちは、彼らの家族としてより独立した生活を送りたいという願いを尊重して理解する〉とコメント。
そして“ゴッドマザー”が断を下した。18日、英王室が、ヘンリー王子夫妻は「殿下」「妃殿下」の称号を返上し一切の公務から退くと発表。事実上の追放だった。
夫妻は、ロンドン近郊にある居宅の改修に使われた公費240万ポンド(約3億4000万円)も返済する。
「ただ、チャールズ皇太子が夫妻に渡している年間200万ポンドの支援は継続される見通しです。またサセックス公爵としての爵位は維持されますが、公爵のブランドを使うビジネスがどこまで認められるか、まだ不明です」(前出・特派員)