1月10日に発売されたイギリスのチャールズ国王の次男・ヘンリー王子の暴露本「スペア(Spare)」。王室との確執、妻・メーガン妃が王室で受けた“人種差別”、さらには自身の初体験に薬物摂取の過去まで…と、衝撃的すぎるその内容に、イギリスのみならず、世界各国で波紋が広がっている。
昨年12月には自らプロデュースしたドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」でも“暴露”していたヘンリー王子。イギリス王室との“確執”とは、いったいどんなものなのか。長らく続く混乱を報じた「週刊文春」の記事を再公開する(初出:2022年12月22日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)。
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12月8日、英国王室を離脱したヘンリー王子とメーガン妃が自らプロデュースしたドキュメンタリー「ハリー&メーガン」(全6話)のうち3話分が米動画配信大手ネットフリックスで配信された(後半は15日配信)。米国では配信初日だけで少なくとも100万世帯近くが視聴し、英国では約80万世帯が視聴した。
15時間以上のプライベート動画やメールを惜しみなく提供し、英国では「メグフリックス」(メーガンとネットフリックスを掛け合わせた造語)と揶揄される。
配信番組でヘンリー王子は、メーガン妃への人種差別的な報道があっても王室からの指示は「『何も言うな』だった」と明かした。その上で、「自分の子供たちが混血であることを誇りに思っている」と語り、王室内の差別意識も批判したがチャールズ国王のことが念頭にあるという指摘もある。
「エリザベス女王を軽んじている」との批判が相次ぎ…
一方、メーガン妃は、2017年にウィリアム皇太子夫妻と初めて会った時、「プライベートな空間なのに堅苦しく形式ばった態度を取られた(アメリカ的なハグを拒んだ)」と主張した。さらに故エリザベス女王と初めて対面した際の「お辞儀」について触れた箇所は大問題になっている。メーガン妃は、女王へのお辞儀は「中世風の演出をするレストラン」のショーのようだったと笑いながら振り返り、その様子を、仰々しく手を広げながら再現した。これに対し「女王を軽んじている」との批判が相次いだのだ。