1月10日に発売されたイギリスのチャールズ国王の次男・ヘンリー王子の暴露本「スペア(Spare)」。王室との確執、妻・メーガン妃が王室で受けた“人種差別”、さらには自身の初体験に薬物摂取の過去まで…と、衝撃的すぎるその内容に、イギリスのみならず、世界各国で波紋が広がっている。
昨年12月には自らプロデュースしたドキュメンタリー番組「ハリー&メーガン」でも“暴露”していたヘンリー王子。イギリス王室との“確執”とは、いったいどんなものなのか。長らく続く混乱を報じた「週刊文春」の記事を再公開する(初出:2022年7月7日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)。
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「メーガン妃は誰かを攻撃していなければ気が済まない」
メーガン妃の英王室職員への“いじめ疑惑”で、波紋が広がっている。きっかけは英『タイムズ』紙の、2021年3月の報道だ。
「メーガン妃のいじめで、『職員二人が退職に追い込まれ、もう一人も不安な状況だ』と、ジェイソン・クナウフ報道官(当時)が18年10月、王室に窮状を訴えたメールが掲載された。メールには、『Xさん(職員名)への態度は看過しがたい』『公爵夫人は誰かを攻撃していなければ気が済まない』などと記されており、記事ではその他、いじめを目撃した職員の証言なども紹介されていた」(英紙記者)
オプラ・ウィンフリーがヘンリー王子とメーガン妃にインタビューした番組の放送直前だったこともあり、世界中のメディアが挙って問題を取り上げた。元職員の中にはPTSDの症状を訴える者もいたという。
調査費は女王負担で調査が開始
そして報道の翌日、英王室は内部調査に乗り出したことを公表。調査費用はエリザベス女王が負担することにもなったのだ。