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旧統一教会問題も「なかったこと」に…? 「安倍派」後継争いの有力者・萩生田光一の“ずるい振る舞い”

2023/01/17
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『萩生田も公明党も言えた義理か』(日刊スポーツ「政界地獄耳」2022年11月22日)

何もなかったかのように振る舞う議員たち

 この時は「辞任ドミノ」が注目され、寺田稔(前総務相)更迭の頃だ。公明・山口代表は「内閣全体として体制をしっかり立て直して国民の信頼を取り戻す努力が大事だと思う」と苦言を呈し、自民・萩生田政調会長は「政治資金規正法を所管する総務相として、自らの疑惑に対して説明が国民に分かりづらいところがあったと思う」と発言した。

 しかし、そもそも旧統一教会問題から始まった閣僚の辞任ドミノなのに、旧統一教会との関連がクローズアップされた萩生田氏や、宗教問題で関連のある公明党がシレっとコメントしている。そんな状況を「萩生田も公明党も言えた義理か」と自民党幹部が言っていたのだ。

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 問題の当事者が第三者のように外から苦言を呈して見せる。まるでおならをした人がさりげなくその場を離れて「何だか臭いね」ととぼけているようだ。本人は関係ないつもりでもおならの臭いは簡単に体から離れない。周囲はわかっているし忘れるわけがない。萩生田氏の旧統一教会問題での「何もなかったかのような振る舞い」はそんな状況に似ている。

山上被告へ「甘ったれるな」

 それで言うと先週はもう一人、何もなかったかのような人がいた。

『旧統一教会の支援受けた自民・井上氏 山上容疑者へ「甘ったれるな」』(朝日新聞デジタル1月11日 )

 井上義行参院議員へのインタビューである。井上氏は安倍氏の元側近であり、昨年の参院選では安倍氏が教団票の支援を井上氏に割り振ったとされる。実際に教団の関係団体のイベントで井上氏が「投票用紙2枚目は~?」と呼びかけると参加者が「井上義行~!」と答えるゴキゲンな映像が報道で繰り返し流された。