「出所したらお金をくれ」服役中、男組のメンバーに手紙で懇願
稲掛容疑者も前科持ちで、事件当時は、出所してから1年も経っていなかったという。前出の知人男性は「稲掛容疑者は常に金銭問題を抱えていた」と指摘する。
「稲掛は幼少期に母親から育児放棄に遭い、施設に預けられて育った影響からか、中学時代に非行に走ってしまった。その後、成人してからも強盗傷害などを繰り返して、両手では数え切れないほどの前科がある。
そのため定職に就けず、お金には困っていましたね。男組のメンバーに何度も『1万円でもいいからくれないか』と懇願したり、服役中にも『出所したらお金をくれ』と手紙を出していました。挙句の果てには、小中学校の学校名簿に記載してある住所や電話番号を漁り『お金をくれ』と連絡をしていたと聞いています。男組メンバーの人は呆れていましたよ」
「カネがないため見下されていた」という稲掛容疑者。男組では“いじられ役”だった。ただ、本人はメンバーからの暴言に怒る様子もなく、温厚な一面もみせていたという。
彼女が男組“No.2”と不倫関係になり…「今から包丁持って行ったるからな!」
「周りから、『お前、シャバにおる方が短いとちゃうんか』とか、お金を持っていなかったので『ケータイは買えたんか? お前が手に持っとるそれ、リモコンちゃうんか?』など、少し行き過ぎた“いじり”をされているのを何度か耳にしたことがあります。それでも稲掛は笑って流したり、自虐ネタにして笑いをとるような面白い人でした」(同前)
その一方で、「過去には包丁を持って暴れたこともある」という。前出の知人が続ける。
「稲掛にはA子さんという彼女がいたのですが、7年ほど前に稲掛が何度目かの犯罪に手を染め、刑に服することになってしまったのです。それでも稲掛としてはA子さんとの交際を続けているつもりだったようですが、塀の中の稲掛の気持ちを他所に、A子さんは、妻子持ちの男組“No.2”と不倫関係になってしまったのです。
そして、同じく7年ほど前の稲掛の出所日に事件は起きてしまいました。“No.2”とA子さんを含む男組のメンバーはその日、キャンプに出掛けていたのですが、出所後、A子さんの不倫とキャンプの事実を他の人から聞かされた稲掛は激怒し、“No.1”に即電話。『どこにおるんや! 今から包丁持って行ったるからな!』と迫ったのです」