寝ぐせを直す時間は、忙しい朝の天敵。短い時間で済むのなら……とお金も惜しまず、あの手この手で試行錯誤してきた人も多いかと思います。
しかし、美容師から見ると、皆さんの寝ぐせ直しの方法には陥りがちな落とし穴があるように感じています。そのやり方は、朝の時間をロスするばかりで効率的ではないかもしれません。
では、どうしたらいいの?
スタイリング剤では寝ぐせは直せない
様々な新商品で溢れる現代ですが、2023年現在、チャチャッと寝ぐせ直しできる万能薬のようなアイテムはありません。
例えば、寝ぐせをなんとかしようとして、スタイリング剤を付けた経験は、誰もが一度はあるのではないでしょうか? 残念ですが、寝ぐせ頭にスタイリング剤を付けても、寝ぐせを修正することはできません。
特にワックスは、髪が固定されるイメージが強いため、寝ぐせ対策に有効だと勘違いされやすい。しかし、ヘアスタイルはワックスだけで形を作っているわけではありません。スタイリング剤はヘアスタイルを作る上では“サポート役”に過ぎないのです。
寝ぐせを直し、「土台」が整った髪の毛にスタイリング剤を付けることで、初めてカッコよく、キレイになります。
寝ぐせ直しスプレーも効果がない?
寝ぐせ直しできる万能薬がない、と聞いて、「寝ぐせ直しスプレーがあるじゃん?」と考えた方もいるはずです。しかし、寝ぐせ直しスプレーは、実は有効な手段とは言えません。
寝ぐせ直しスプレーにはトリートメント成分が加えられているので、髪をしっとりさせたり、サラサラにする効果があります。ドラッグストアに行けば必ず手に取ることができるほど一般的に認知され、愛用している方も多い。
ですが、寝ぐせに有効とは言えない理由は、使い方にあります。寝ぐせ直しスプレーのCMやイメージ写真では、毛先を濡らすように使う様子が紹介されがちです。しかし、そもそも寝ぐせは「跳ねた毛先」を濡らしても修正はできないのです。