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美容師が教える、「オシャレが苦手」な人はやめるべき“意外な髪型”〈あの人気俳優もやっているが…〉

2022/11/20
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 今回は、美容師の私が「お洒落に疎いんだよね」という人におすすめしないヘアスタイル(メンズ部門)をご紹介します。

(レディース部門)はコチラをご参照ください。
https://bunshun.jp/articles/-/58373

©iStock.com

 

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やめた方がいいヘアスタイルは

 私がおすすめしないヘアスタイルは、ずばり「ウルフスタイル」です。

「ウルフスタイル」とは、全体の髪の長さに比べて襟足が長い状態のことを指します。2000年代にも大流行していたため、30代以降の方には聞き覚えのある名前かと思います。ですが、現代のウルフスタイルは、ツンツンした「無造作ヘア」のテイストが強かった2000年代のそれとは少し印象が違います。

 現代風のウルフスタイルは、フロントからサイドがマッシュベースになっていて、いわば“クラゲっぽい”シルエットが特徴的です。マッシュの重さにハイトーンの軽さが合わさることによってバランスをとることができるので、ハイトーンカラーとの相性も良いです。

 既に男性アイドルなどが積極的に取り入れている髪型ですが、顎がシュッとして見えるため、中性的な印象も際立たせることができます。

最近はこんなスタイルが急増中

ファッションは「逆張り」。上級者は「脱・刈り上げ」に移行

 なぜウルフスタイルが流行するのか。2010年代から現在までメンズスタイルで流行し続けている「刈り上げ」や「ツーブロック」は、時間をかけて大衆にも広がり、定番と呼べる程に浸透しました。

 それに応じてファッションに敏感な人は、「脱・刈り上げ」に移行してきているからです。

 少数派な「お洒落」は、カッコいいと感じた人から取り入れるようになり、取り入れる人が増えるほど、だんだんと大衆に浸透します。すると、少数派な「お洒落」は多数派になってしまいます。そのため、「お洒落な人」はあるトレンドが大衆に浸透するまでの間に、また違ったトレンドに移っていきます。

 つまり、お洒落な人は大衆に対して「逆張り」をすることで、シーソーの様にトレンドを乗り降りしているのです。現在「刈り上げ」が大衆に浸透しているからこそ、それとは違った印象のウルフスタイルがカッコよく見えるのです。

 刈り上げとウルフは、対照的な印象