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美容師が教える、「オシャレが苦手」な人はやめるべき“意外な髪型”〈定番のヘアスタイルに思えるが…〉

2022/10/30

 急激な寒暖差にさらされ、真冬のファッションを意識し始める人も多い今日この頃。「ヘアスタイルも冬仕様にしようかな?」と、やってみたかったヘアスタイルに挑戦することもステキですが、そこには落とし穴があります。

 今回は、美容師の私が「お洒落に疎いんだよね」という人におすすめしないヘアスタイル(レディース部門)をご紹介します。

©️iStock.com

やめた方がいいヘアスタイルは……

 私がおすすめしないヘアスタイルは、ずばり「黒髪のロングヘア」です。

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 黒髪のロングヘアは、女性的で多くの方が憧れるヘアスタイルです。ストンと落ちてサラッとなびき、シルクのようにツヤツヤの髪。流行に左右されにくく、アジアンビューティーな印象で、女性の美しさを際立たせます。

 業界では胸下を越える長さ、または後ろから見たときに腰にかかる長さのロングヘアを「スーパーロング」と呼びます。

「黒髪+スーパーロング」は特徴的でアイコニックなヘアスタイルなので、トレードマークにしているファッションモデルやアイドルも多いです。

黒髪スーパーロングなモデル、秋元梢さん

スーパーロングは難しい3つの理由

 しかし、お洒落な方の中でも、黒髪スーパーロングにする方は少数派です。その理由は、胸下まで伸ばすこと自体が大変であるからでもありますが、何よりも「扱いが難しい上級者向けヘアスタイルだから」です。

(1)毎日のお手入れが大変

 スーパーロングの難しさの一つは、とにかく日々のお手入れが大変なことです。胸下まで伸びると長過ぎて扱いにくく、ある程度の長さで切ってしまうが現実的です。

 お風呂上がりのドライヤーの時間が長くなるのはもちろん、絡まりやすいため丁寧なブラッシングなども重要。シャンプーやトリートメントの使用量も増えるため、日用品のランニングコストもかかりやすくなります。

(2)全身のバランスが難しい

 

 

 スーパーロングになると、身体の1/3~1/4まで髪の毛が占めるようになります。そこで難しくなるのは、身長との対比です。

 図は、腰まで伸びたスーパーロングの「高身長さん」の後ろ姿を、身体の大きさを10%ずつ縮尺して並べたものです。ですが、頭(髪の毛)だけは高身長さんと同じサイズを貼り付けています。

 理由は、成人は身体の大きさに個人差はあっても、頭のサイズはあまり変わらないからです。

 図を見ると低身長さんの髪の毛は、身体の大きさに対して、頭や髪の横幅が広く見えているはずです。そのため、スーパーロングは低身長さんであるほど横に広がって見えやすくなり、バランスが悪く見えてしまいます。