文春オンライン
文春野球「コミッショナーだより」12・1月号

文春野球「コミッショナーだより」12・1月号

文春野球コラム ペナントレース2018

2018/01/30
note

2、契約更改 (セ・リーグ)

 続きまして、契約更改のニュースです。昨年の12月から、2017年度文春野球コラムペナントレースを戦ったコラムニストの方たちの契約更改が続々と行われました。その模様をお伝えいたします。まずはセ・リーグから。

12月8日 於:文藝春秋本館
セ・リーグ1位 プロ野球死亡遊戯

2017年成績 日本シリーズ優勝/セ・リーグ優勝 通算6万3291HIT

ADVERTISEMENT

――サインはされましたか?
死亡「そうですね。はい。しました。いい話し合いができたと思います」

――2017シーズンは6万HIT越えという圧倒的な数字で勝ちました。
死亡「試合では勝ったかもしれませんが、ある意味では僕の敗北です。最初は僕も競技性を追求してガチンコでやろうとしたのですが……質の高い野球コラムを維持しながらエンタメ性の部分でも成立させなければいけない。難しかったですね。それを考えると2018年シーズンのチーム制というのはすごくいいと思います」

――死亡遊戯独走を防ぐ意味でも、ということでしょうか。
死亡「現状のまま個人戦のルールで戦うのなら未来永劫勝ち続ける自信があります。ですが、それでは企画として成立しませんし、若いライターも入ってこようという気にならない。文春野球を成立させるには僕が外れるか、チーム制になるしかないと考えていたところでした。ただ、チーム制というのは諸刃の剣で、人数が増えた分記事のクオリティが担保出来なくなってしまう。それによって文春野球全体の質を低下させるのであれば再考するべきです。各チーム2人ないし3人の書き手を揃えるのは難しいですよ」

――ちなみに死亡さんは今季のメンバーに目星はついているのですか?
死亡「もちろん、考えています。皆さんが驚く大物や某スポーツ新聞社から突然消えた実力派覆面ライターまで……。インパクトあると思いますよ」

――今季の目標をお聞かせください
死亡「文春野球を盛り上げた上で優勝する、ということですね。2017年は加減がわからなかったので、相手の良い所を引き出して勝つということを忘れてしまった。そういう意味で今季は文春野球という“小さな箱庭”の話だけでなく、Yahoo!など外部配信で読んでいる人も含め、“環状線の外側”をどこまで巻き込んでいけるかだと思っています」

――今シーズンもライバルはいない、ですか?
死亡「ライバルという言い方は適当ではないですが、僕の独走でセ・リーグが盛り下がってしまうところを救ってくれた西澤さん、そしてあのキャリアならネットで成り上がってきた死亡遊戯なんて無視すればいいのにあえて乗っかってきてくれた長谷川さんはやっぱりさすがだなと思いました。まぁ、この文春野球、独走で勝ちはしましたけど、やる方はエグイですよ。一番怖いのは同業者同士で力量が計れてしまうこと。気を抜けば『死亡遊戯も最近はキレがないよね』と言われてしまうわけです。そういう意味ではライバルは自分。契約の条件としてこちらからは『僕がひとり勝ちしないようなルールを作ってください』と頼んでおきました。よろしくお願いします」

2018年度契約更改 
プロ野球死亡遊戯 サイン

※死亡遊戯氏の写真撮影は本人が拒否

◆ ◆ ◆

12月13日 於:文藝春秋本館
セ・リーグ2位 長谷川晶一

2017年成績 セ・リーグ首位打者 通算3万5574HIT

――サインはされましたか?
長谷川「今日は最初から条件だけを聞くというつもりできたので、ハンコは持ってきていないです」

――話し合いの結果はいかがでしたか?
長谷川「自分の評価と運営の評価に少し温度差があるなとは思いましたが、大筋では納得しています」

――ご自身としては満足いくシーズンが送れましたか?
長谷川「開幕前は万全の体調だったので、ペナントレースはいい戦いができるんじゃないかというイメージができていたんですけど、シーズンに入ると、うちは故障者が相次ぎ、敬遠暴投などもあったし、そもそも想像以上に巨人が強かったですからね。自分としては不甲斐ないシーズンになってしまいました」

――やはり今季も打倒巨人が悲願となってくるわけですか。
長谷川「巨人が2018年にどのようなラインナップで臨んでくるかはわかりませんが、死亡遊戯が巨人を率いてくるのであれば、引き続き打倒・死亡遊戯で戦います」

――死亡遊戯への対抗策はこの1年間で見えてきましたか?
長谷川「えぇ、まったく見えていないですね。……このままでは同じことの繰り返しになるので、この冬、そして春のキャンプで、死亡遊戯対策というものをイチから見直さなければいけないと思っています」

――2018年のヤクルトはどのようなチームを作られますか?
長谷川「いま、自分が頼りにしている人たちというのは何人かイメージできているのですが、この中で誰と誰を組み合わせて戦っていこうかというのをシミュレーションしているところですね。できれば他球団の出方を見た上で最終的な人選を決めたいと思っています。ただ、他の球団にはできないラインナップを招聘して新たな戦いをしようかなと思っています」

――では次回の交渉はどのような話になるでしょうか?
長谷川「今日いただいたお話をベースに、まぁこれは弁護士と税理士と相談したうえではありますが、埋まらない温度差ではないと思っています。次回はハンコを持ってきますよ」

2018年度契約更改
長谷川晶一 提示のみ

◆ ◆ ◆

文春野球学校開講!