今月19日に、5月末での休刊を発表した「週刊朝日」。創刊101年の歴史で一時代を築いたのが、1980年に始まった女子大生表紙シリーズだ。第1回の宮崎美子に始まり、「芸能人の登竜門」と評されるほど多くの女優、アナウンサーを輩出した足跡を、撮影した写真家・篠山紀信氏が語った。
なぜ女子大生を表紙にしたのか?
女子大生を表紙にしたのは、当時が“女子大生の時代”だったことと、どの雑誌も芸能人の表紙で、いやらしい感じを売りにするものも増えていたなかで、清楚で知的でしかも見たことのない子が表紙だったら驚くだろうと思ったから。宮崎美子さんは、まさに僕が求めてたとおりの子が出てきた、という感じでね。明るくて可愛くて。「週刊朝日」は直接家に届く宅配も多い雑誌だったから、彼女のような子が表紙なら、家に置いておきたくなるでしょう?(笑)
その後たくさんの女子大生を撮ったけど、意外と肝が据わってる子が多くて。初々しさもあれば、何者かになれるかもという野心みたいなものもあったり、その時だけの色々な魅力が写っているんです。
あのころの総合週刊誌は時代を映す鏡だった。今回の「週刊朝日」の休刊には驚いたけれど、週刊誌は何だってできる。もっと挑戦してみなよ。「週刊文春」もね。