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3度のオーディション不合格を経て手に入れた朝ドラヒロイン
それでも、女優の道を諦めはしなかった。19年の映画『羊とオオカミの恋と殺人』では、連続殺人鬼の女子大生を熱演。同作の朝倉加葉子監督が語る。
「顔合わせの時点から原作もシナリオも全部読み込み、ご自身で役柄を綿密に分析した上で臨んでくれました。真面目で聡明、そして努力家。殺陣も3カ月間、練習を重ねていた。本当に飲み込みが良く、大立ち回りも含め全て自ら演じてもらいました。可愛らしさとは裏腹に、困難にも臆さず立ち向かうカッコよさがあります。彼女は別日にアップしていましたが、全体のクランクアップの日、W主演の杉野(遥亮〈ようすけ〉)君とスタッフに挨拶したいと、わざわざ来てくれたんですね。撮影部や照明部を全部回ってプレゼントも渡して下さって……感激しました」
そうして着実にキャリアを重ねてきた福原。21年秋、3度のオーディション不合格を経て、応募者2500人超の中から手にしたのが、10年前に夢見た朝ドラヒロインの座だった。
彼女は今、大きく舞いあがっている。