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エースストライカーとして期待する選手

――カタールW杯では点が取れるFWがいないという指摘もありました。エースストライカーがいないのは長年の課題でもあります。FWだった城さんが今シーズン、期待するFWはいますか。

 横浜FCの小川(航基)は、昨年J2で得点王になり、チームの中心選手に成長したシーズンだったと思うんです。チーム全体が彼に点を取ってもらいたいという思いがある中、小川自身もやんなきゃって再起を賭けて結果を残しました。体が強いし、両足で蹴られるし、頭もある。うまいパサーがいればもっと点が取れそうだけど、今年はレベルが上がったJ1にどれだけやれるか、ですね。

横浜FCの小川航基(Jリーグ公式ホームページより)

 ここで爆発すれば代表入りも見えると思います。パリ五輪世代では、柏レイソルの細谷(真大)かなぁ。ポテンシャルは高いけど、まだまだゴール前での冷静さだったり、自分のゾーンに入れる時間が少ないので、レイソルとパリ五輪代表での活動で結果を出していけば、今後が楽しみな選手ですね。

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柏レイソルの細谷真大(Jリーグ公式ホームページより)

――3月には第2次森保ジャパンの初陣があります。そこで見てみたい選手はいますか。

 鹿島の鈴木優磨ですね。森保監督が彼のようなタイプのFWをどう思っているのか分からないけど、新しいスタートを切るにあたっては、彼みたいな選手が必要だと思います。今の選手は、うまいし、レベルが上がっているけど、W杯を見てもわかるようにサッカーは“戦い”じゃないですか。彼みたいに闘争心をむき出しにして、「俺が点を取るんだ」とがむしゃらに行く選手って見当たらなくなったと思うんですよ。

 ストライカーに求められるのは、気持ちを前面に押し出して強引にでも点を取りに行く姿勢であり、プレーなので、それを体現してくれるのは彼しかいないと思うんです。若い選手の見本になれる選手だと思うので、3月の代表のメンバーにはぜひ入ってほしいですね。

鹿島アントラーズの鈴木優磨(Jリーグ公式ホームページより)

日本がもっと強くなるために期待すること

――昨年のカタールW杯の日本代表メンバーでのJリーグ組は7名。欧州経験のない選手は谷口、山根視来、相馬勇紀、町野修斗だけでした。Jリーグからもっと代表入りしてもいいかなと思います。

 森保監督は、海外だけじゃなくJリーグも視察して、どんどん選手を招集すると言っているから、そこに引っかかる選手がひとりでもふたりでも出てきてほしいと思います。若手に限っていえば、何か1つのキッカケでグーンと伸びるので、そこでブレイクしてきてほしいですね。

 日本は今、スター選手がいないので、三笘(薫)に追いつき、追い越せる選手が出てきたら日本はもっと強くなると思う。だからそこはすごく期待したいですし、招集したらぜひ試合で使ってほしいですね。

取材・文=佐藤俊

森保一監督はどんな選手を日本代表に選ぶのか ©JMPA