2月17日に開幕を迎える2023シーズンの明治安田生命J1リーグ。今年はJリーグ開幕30周年となる記念すべきシーズンでもある。昨年のカタールW杯で日本代表が躍進したことでサッカー人気が再燃するなか、Jリーグはどのような盛り上がりを見せるだろうか。元日本代表FWで、現在はサッカー解説者として活躍する城彰二氏に、優勝候補や注目選手を聞いた。

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選手層も力的にも抜けている優勝候補3チーム

――今年は、Jリーグ30周年になります。記念すべきシーズンになりますが、今年の優勝候補はどのチームになりそうですか。

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城彰二さん(以下、城) 横浜F・マリノス、川崎フロンターレ、鹿島アントラーズの3チームになりそうですね。この3チームは選手層も力的にも抜けています。サンフレッチェ広島は昨年3位と躍進したけど、今年は本当の力が試されると思います。

 名古屋グランパス、ヴィッセル神戸は個の能力が高い選手がいるけど、最近は結果が出ていない。目指す方向性に対してしっかりとフォーカスされていないから、どうしてもチグハグ感が出てしまう。チームを引っ張る中心選手を決めて、そこを軸にやっていくことができれば、チームにまとまりが出てくると思うんです。それが優勝を争うためには不可欠かなと思いますね。

昨シーズン優勝を果たした横浜F・マリノス ©時事通信社

「優勝に一番近い」と考えるマリノスの主力選手

――マリノスを推す理由は。

 マリノスは仲川(輝人)が抜けたけど、攻撃陣は外国人選手が中心だし、それほど影響はないと思います。主力の岩田(智輝)の穴は、藤田(譲瑠チマ)がやってくれるんじゃないかなと期待しています。技術が高いし、ゲームをコントロールする力もあって、面白い。

 今年は彼にチャンスが回ってきて、シーズンを通して才能を発揮できそうですし、攻撃陣に対して彼が質の高いパスを供給していけば得点力がさらに上がると思います。戦力が充実していますし、優勝に一番近いチームですね。