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ベースとなるバンドとループを一緒に織り込むことのできる高い技術が、これまでにない革新的な製品を可能にした。 

驚かされたアップル社の“職人魂”

アップル社との関係が始まったのは約10年前だった。主力の衣類分野以外での開拓を進めていたこの会社に、Apple Watchの発売を控えたアップル社が声を掛けた。開発を進める中で井上社長は、アップル社の「モノづくり」に対する情熱(クラフトマンシップ)に驚かされたと振り返る。

 

井上博之社長: 
我々と同じレベルで技術的な話もできる方たちがそろっているので、同じ会社のメンバーのように一緒に課題を考え、開発・生産に関わっていただいた。他の会社ではそこまでのことはないので 

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最初は求められる高い要求に戸惑いながらも、全社を挙げて開発に取り組むこと約2年。ようやく第1号の製品化にこぎつけ、現在はアップル社専用の工場を持つまでになった。 

 

井上博之社長: 
細幅織物は非常にニッチな業界だが、細幅にしかできないことも大いにある。先人がこだわって試作や開発を続けてきたことで今がある。アップル社にそういう部分を感じ取ってもらえたのかもしれない 

 

クック氏は訪問後、ツイッターに「伝統的な職人技と最先端の製造技術を組み合わせて、見事なバンドを織り上げています」と投稿した。 

 

世界最大規模の企業と、福井の中小企業。会社の規模には大きな違いがあるが、良質な製品を提供したいという職人魂は同じだ。両社のコラボレーションは、世界を一変させる革新的な製品を生み出し続けている。 

(福井テレビ)