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究極の自転車操業詐欺“ポンジ・スキーム”にあたるのではないか?

 こんなことが通常の投資ファンド経営で可能なのだろうか。

 先の動画の中でエクシアのナンバーツーである関戸は、解約希望には簡単に応じること、利益出金申請にもすぐに応じると明言していた。ところが、2022年の5月頃から出金の申請対応を渋り始めている。

 高利回り高配当、随時解約、即座に出金――魅力的な宣伝文句を謳ってきた会社が、今年になってカネを出さなくなった。これは一体どういうことか。出資者たちも不審の念を抱き始めた。冒頭でも記した通り、返金や利益出金を求める訴訟が同社に対して増え続けている。

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 エクシアの事業は“ポンジ・スキーム”にあたるのではないかとかねてから囁かれてきた。希代の詐欺師チャールズ・ポンジに由来するこの詐欺は、最初に出資した者たちに、後から出資された出資金をあたかも運用益のように騙って払い続ける究極の自転車操業詐欺である。

 エクシアは投資の世界では異常ともいえる高パフォーマンスを騙り、次々に出資者を募ってきた。引きも切らない新規の出資金は、既存の出資者に運用利回りの成果として配当されていたのかもしれない。

エクシアの会社説明と投資に関する持論をぶった

 2022年5月20日。出金の制限が続くエクシアで、あるレセプションがあった。YouTubeで柔軟な出金対応をしていると胸を張っていた関戸の発言に注目が集まらないはずはなかった。

「昨秋からエクシアはひどい風評被害にあっている」「エクシアは事業会社であり、詐欺会社ではない」

 関戸はそう繰り返した。しかし出資者から、「解約にも応じる、出金申請にも応じると言っていたじゃないか」と質問が飛ぶと、「ご迷惑をおかけしている」と言うばかり。なぜカネを出し渋るのかの理由については語ることはなかった。

東京の一等地に立つ一流ビルから撤退か?

 筆者がここまで書いたところで、ある大手不動産会社の関係者から連絡があった。

「六本木グランドタワー15階、1020坪の募集がかかっています。契約開始は来年の5月となっています」

 住友不動産六本木グランドタワー15階は、エクシアとその関係会社で占められている。その契約が来年5月で切れるという。東京の一等地に立つ一流ビルへの入居は、エクシアという会社にとっては成功の証であり、信用そのものだったはずだ。その場所を去るということは何を意味するのだろうか。

エクシアはどこへゆくのか Ⓒ文藝春秋 撮影・上田康太郎

 なぜ証拠保全の執行を拒んだのか、出資者たちの訴えをどう捉えているか、エクシアに取材を依頼したが、今に至るも対応はない。