「金やない。『運と、縁と勘』を持ってる者が生き残る」
“遺体なき強盗致死事件”で逮捕されたのは、山口組三代目組長・田岡一雄のツイッターボットをたびたびリツイートし、詐欺師から金をとり返す「回収屋」だった。彼らは「釈迦憎」と名乗り、社会正義を掲げていたが、ついに“義賊”の化けの皮が剥がれた――。
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広島県警は、昨年6月に広島県海田町の事務所で竹内義博さん(71)が監禁後に暴行を受けて遺体を遺棄された事件で、冒頭のリツイートをしていた今泉俊太容疑者(32)や伊藤圭亮容疑者(28)、倉本絵梨容疑者(37)ら男女7人を、2月13日に強盗致死の疑いで再逮捕した。
「あばら全部折ってくからな」「死んで生命保険で払えば」
今泉容疑者らは“詐欺被害”を訴える5人の女性らとSNSで知り合い、竹内さんから金を奪うことを計画。事務所で竹内さんに暴行を加え、「あばら全部折ってくからな」「死んで生命保険で払えば」などと脅迫したという。捜査では、監禁した事務所などから竹内さんのものとみられる複数の血痕が発見された。
県警は竹内さんの遺体の発見の有無については事実を明らかにしていないが、“遺体なき強盗致死事件”は事件から8カ月を経て新展開を迎えることになった。社会部記者が解説する。