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「36人が拘束された特殊詐欺事件では、グループのトップが渡邉容疑者で、今村容疑者は詐欺電話の『かけ子』集団のリーダーの一人だったとみられます。警視庁はフィリピン当局から引き渡されたスマホやタブレット端末15台の解析を進め、実態解明を進めています」(全国紙社会部記者)

ルフィが収容所で特殊詐欺をはじめた“きっかけ”

 X氏によると、今村容疑者は渡邉容疑者の特殊詐欺グループとJPドラゴンの特殊詐欺グループの両方に関わっていたわけだが、一体なぜ収容所から強盗事件の指示役として暗躍するようになったのだろうか。

藤田容疑者と今村容疑者 ©時事通信(フィリピン法務省提供)

「36人が拘束されたときに、渡邉と今村は摘発を逃れています。今村はその後、JPドラゴンの“仕事”のためにフィリピンを出国しようとしたところ、逮捕状が出ていたため空港で拘束され、収容所に送り込まれることになったのです。

 JPドラゴンのトップYが手下を通じて収容所にいる今村に毎月5万ペソを渡していましたが、3カ月で途切れてしまった。そこで金を集めるために収容所内で再び渡邉と結託し、特殊詐欺を始めたんです。それから“タタキ(強盗)”に移行していったんじゃないかな。だから一連の強盗事件に関しては、JPドラゴンは直接的には関係のないグループです」(X氏)

「JPドラゴン」の幹部たちの黒い動き

 だが、今村容疑者は「水面化でJPドラゴンから情報をもらっていた」という。

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藤田聖也

「今村は収容所で密かにJPドラゴンのメンバーから、富裕層のリストをもらっていました。彼らも特殊詐欺をやっていたわけだからね。これらの情報が直接、日本で起きた強盗事件に使われたかどうかは分かりませんが……」(同前)

 ということは、今村や渡邉に金や富裕層リストを渡していたJPドラゴンの関係者が、いまだにフィリピンに存在している可能性があるのだ。