時代は変われど記憶は褪せず、けれども形あるものは消耗していく。旧車の魅力に取り憑かれ、経年劣化すら愛してしまったオーナー達の熱意に迫る!
今回は、旧車イベント「ノスタルジック2デイズ」出展者のうち、3年前に初代レビンを購入し、初の旧車ライフをスタートさせた男性にインタビュー。
念願のレビンを手に入れて
このレビンを購入するまで、旧車に手を出したことはなかったんです。ただ、昔から趣味でラリーをやっており、若い頃にラリーで活躍していたレビンの姿が目に焼き付いていたんですよね。
それからずっと「いつかはレビンに」と思い続け、3年ほど前に「そろそろ自分もいい歳だし」と、最後の車にするつもりで購入に踏み切りました。普通の会社員の自分にとっては決して安くない買い物でしたが、このタイミングで買わないと一生後悔するだろうなと。
実際に納車され、最初に乗り込む瞬間は、やはり言葉にできない感慨がありましたね。とうとう念願が叶ったと。
もちろん古い車ですから、納車後に直さなければいけない部分も多かったですね。エンジンやミッションは前のオーナーさんがオーバーホールしていたので、大きな不具合はありませんでしたが、細かいところの手直しが必要で、今もコツコツ部品を集めながら自分で弄っています。
でも、こうやって自分で手をかけていくことも、旧車を維持する醍醐味ですよね。ライトがつかなくなったり、ワイパーが動かなくなったりといった電装系のトラブルはしょっちゅうですけど、大抵はすぐに自分で対処できるものばかりです。
今の車と違って構造がシンプルですし、壊れても楽しめてしまうと言いますか。ボンネットを開ければすぐに構造がわかるので、車との距離がとても近いんですよね。
世間的には、わざわざ古い車に手間やお金をかけるなんて考えられないかもしれないですが……。私の場合、幸いなことに妻もモータースポーツが好きで、ラリーで隣に乗ったりもしていたので、旧車趣味も理解してくれています。なかなか珍しいことだと思いますし、そこは本当に感謝していますよ。
ただ、この車で妻とドライブに行くと、さすがに「すごい乗り心地悪い」とは言われますね。エアコンもなくて、夏場は暑くてしょうがないですし……。「これが魅力なんだよ」とは言いますが、そこまで理解してもらおうとしたらバチが当たりますね。
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