国会がスタートしたので新聞各紙の社説が盛り上がっている。
前回、「安倍首相の施政方針演説について、毎日新聞の社説が面白かった」と書いた。
《安倍首相が野党への挑発を抑え、国会軽視の姿勢を改める転機となるなら、大きな前進といえる。》(毎日新聞 1月23日13版)と、「それだけの理由で」大きな前進と褒めていたからだ。
しかし……この社説には「続編」があったのである!
大いに嘆く毎日新聞
「安倍政権の緩みとおごり 謙虚の掛け声がむなしい」(毎日新聞 1月31日)
ああ、わずか1週間後に早くもお叱りが。褒めた社説は前フリだったのか。
今回の書き出しは《先週開会した通常国会では早くも安倍政権の緩みとおごりが目立つ。》
まず、松本文明内閣府副大臣が沖縄県での米軍ヘリ不時着などをめぐり「それで何人が死んだんだ」とヤジを飛ばして辞任した件に対し、
《安倍晋三首相は「沖縄の基地負担軽減に全力を尽くす」と繰り返してきた。残念なのは、これが政権全体で共有されていないことだ。》
「森友学園」問題では、
《強引に火消しを図ろうとする政府・与党の姿勢が目につく。》
《「数の力」で野党の質問時間を減らそうと躍起になるのも「森友隠し」が狙いではないか。「丁寧に、謙虚に」の掛け声がむなしく響く。》
と嘆いた。
政府・自民党を叱ったのは「読売新聞」も。
「衆院予算委 政府・自民党は『緩み』を排せ」(1月30日)
ナベツ……、いや読売師匠がご機嫌ナナメのよう。
《建設的かつ緊張感のある国会論戦を、どう実現するのか。政府と与野党がそれぞれ真摯に取り組むことが求められる。》