読売が政府・自民党を叱っている!
しっかり野党にも言及しているのが読売らしいが、読んでみると叱っている相手はほぼ政府・自民党だった。なかでも松本内閣府副大臣のヤジ事件に関し、
《首相は「沖縄の基地負担軽減をはじめ、各般の政策課題に気を引き締めて取り組む」と強調した。政府・自民党には、昨年の衆院選大勝による驕りや緩みが早くも生じているのではないか。猛省し、国政に当たらねばならない。》
とビシッ。
読売からすれば「ゆるんだネジをしめなおせ」とハッパをかける意味もあるだろうが、実はあの松本発言は驕りでも緩みでもなく「通常モード」だったのではないか?そう考えるとゾッとする。
佐川長官に一番怒っている新聞は……
さて、各紙の社説が叱っているのは「国税庁の佐川宣寿(のぶひさ)長官」も同様である。
佐川氏は財務省理財局長当時、国有地売却を「適切」と答弁していたが、交渉を裏付ける財務省の内部文書の存在が発覚した。
「財務省、『森友』で後手 内部文書『存在』 佐川氏の国会招致 焦点」(読売 2月3日)という展開になっている。
まず「朝日」の社説を見てみよう。
「『森友』論戦 かわす政権、募る不信」(1月31日)
《過去の一連の答弁は虚偽といわれても仕方あるまい。予算委で野党が、答弁を担当した佐川宣寿国税庁長官(前理財局長)の更迭を求めたのは当然だ。驚いたのは、麻生財務相が佐川氏を「適材適所」とかばったことだ。》
麻生氏の「適材適所」発言に思わず驚いた朝日師匠。佐川氏がいまだに国税庁長官の就任会見をしないことは、
《森友問題を問われたくない。それが会見拒否の理由だと認めたに等しい。納税者に向き合う姿勢が決定的に欠けている。》
逃げ回っているようにしか見えない佐川氏にもっとも怒っていた新聞があった。どの新聞か? それは、
産経新聞だった。
「国税庁長官 説明責任から逃げ出すな」(1月31日)
《佐川氏は長官昇格以来、一度も記者会見を開いていない。人前で納税の意義すら語れない異常な状態にある。野党側が国会へ出席して説明するよう求めても与党が拒んでいる。》