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「イケナイ太陽」で気づいたコロナ禍の3年
フクちゃんを筆頭に、ORANGE RANGEの「イケナイ太陽」を大部屋でナーナーナーと歌うシーンは何度見ても微笑ましく、カラオケシーンを特にヒヤヒヤせず観られるようになっている自分にほんの少し驚いた。
2020年3月14日に新型コロナウイルス対策の特別措置法が施行され、「緊急事態宣言」が可能になり、4月に全国で自粛期間が設けられ、それ以降は人と話すことすらヒヤヒヤする毎日。そんなだから、一番大変なとき、私は正直「カラオケという文化そのものが廃れる」くらいに思っていた。デュエットソングなんて絶対無理、自分の部屋で歌える高機能なツールが進化するか、1人で歌える施設ばかりになっていくと勝手に予想していたのである。
それから3年。カラオケはなくならなかった。「イケナイ太陽」のシーンも、アルバムのジャケット写真にある、3人が顔を寄せ合い歌うシーンも、何の違和感もなく観ている。ライブも声出し可能になったし、合いの手が入れられるアゲアゲな楽曲も、これからいろいろ出てくるだろう。とても感慨深い。
ドラマの最後を締めくくった曲は、My Little Lover「Hello, Again ~昔からある場所~」(作詞:KATE、作曲:藤井謙二、小林武史)。
夜の間でさえ季節は変わって行く 雨はやがてあがっていた
この歌詞のような言葉を、心から自然と思える日がくればいいな、と思う。