文春オンライン

「他国は“それ”が上手くいっていませんでした」栗山監督と対戦国陣営の采配面での“決定的な違い”とは

第1回WBC優勝メンバー・薮田安彦が見た侍ジャパン

2023/03/15
note

相手にリードされたとき前向きな雰囲気で戦えるのか

「チームの雰囲気を変えたのが大谷選手とヌートバー選手の存在だと思いますね。ヌートバー選手は、そのガッツあふれるプレーでチームを鼓舞してくれていますし、大谷選手は世界のトップ選手にも関わらず、ベンチの中では分け隔てなくチームメイトと笑顔でコミュニケーションをとっています。空気が重くないっていうんですかね、私の時代も含めいつもだったら1次ラウンド序盤はプレッシャーから点が取れず雰囲気が重くなるんですけど、今回はそれがなかった。楽しみながら全力で戦えているという意味からすると、あのふたりの存在は大きいと思います」

チームを鼓舞する大谷翔平選手 ©佐貫直哉/文藝春秋

 選手たちがエンジョイできているからこそ、その雰囲気が観衆にも伝わり、熱狂を生んでいるのかもしれない。最後に薮田氏は言う。

「ただ、ここからはもう一発勝負。例えば相手にリードされたとき、1次ラウンドと同じような前向きな雰囲気で戦うことができるのかどうか。厳しい戦いがつづきますが、ここからが侍ジャパンの真価が問われると思うので、何とかがんばってもらいたいですね」

「他国は“それ”が上手くいっていませんでした」栗山監督と対戦国陣営の采配面での“決定的な違い”とは

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー