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戦い方を変える必要もあるのか……?

 薮田氏は2006年の2次リーグで地元アメリカと対戦。味わったことのない異様な雰囲気の中、アレックス・ロドリゲスやデレク・リー、ジョニー・デーモンら当時のビッグネームを完全に封じ込めた経験を持つ。

「大事なのはリードを許さないこと。スタジアムが盛り上がってしまいますし、仮にそうなったとしてもはね除けるような戦い方をしなければいけません。いずれにせよ東京ドームとは違いますし、実力のある相手ですから厳しい試合になることは間違いない。僕の場合は、日本といるときと同じように準備をしました。ルーティンを淡々とこなし、いつものようにマウンドに立つ。日の丸を背負っているからって気負うことなく挑むことができたので、うまく自分の力を発揮することができました」

 プレッシャーが掛かる試合であることは間違いないが、そこでいかに自分の力を余すことなく発揮できるか。

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これまでと同様に自分たちの力を発揮できるか ©佐貫直哉/文藝春秋

「まずは飲み込まれないように。けど実績のある選手たちばかりですし、ここまで厳しい試合を越えてきた経験もあると思うので、きっと大丈夫だと思います。それに大谷選手やダルビッシュ投手といった現地を知る頼りになるプレイヤーがいますし、彼らの持っている経験や情報はきっと役に立つと思いますね」

 勝つために日本は、自分たちの野球をやるだけだと薮田氏はつづける。

「選手の層はもちろん、1次ラウンドと準々決勝の戦い方を見ても、日本はなにかを変える必要はまったくないと思います。ただ負けたら終わりの戦いなので、とにかく無駄なフォアボールやミスを出さないことが肝心。不安材料があるとすればそこだけです」

 準決勝と決勝のキーマンは果たして誰だろうか。