映画『THE FIRST SLAM DUNK』のロングラン・ヒットが続く韓国で、日本アニメの人気が止まらない。
今度は『すずめの戸締まり』だ。新海誠監督3年ぶりの新作として日本でもヒットした同作は、3月8日から韓国で公開されると、韓国映画振興委員会の映画館入場券統合ネットワークのデイリーランキングで初登場1位に。その後も1位の座を一度も譲ることなく15日連続で1位を記録し、3月21日には累計観客数200万人を突破した(3月23日時点で、累計214万1388人)。
韓国では『君の名は。』超えも期待
公開13日での200万人突破は、新海監督の代表作である『君の名は。』公開時に匹敵するほどのスピードなだけに、韓国では早くも『君の名は。』超えへの期待が高まっている。
というのも、2017年1月に韓国でも公開された『君の名は。』は、累計367万3876人の観客を動員。それまで韓国で人気の日本アニメと言えば『ハウルの動く城』(261万4043人)などのジブリ作品だったが、『君の名は。』は数あるジブリ作品を退けて韓国における歴代日本映画興行ランキング1位になった(2017年5月)。
この『君の名は。』の大ヒットで韓国では「日本アニメーション界の巨匠」(通信社「聯合ニュース」)とされる新海監督だが、実は韓国のアニメ・ファンたちの間では『君の名は。』公開以前から知られた存在だった。
新海監督の韓国愛が話題に
その名が初めてクローズアップされたのは、新海監督初の長編映画となった『雲のむこう、約束の場所』(2004年)。同作が2005年のソウル国際漫画アニメーション・フェスティバルの優秀賞に輝いたことでその名が知られ、新作が完成するとそのプロモーションのために監督が来韓するのが定番化した。
2007年の『秒速5センチメートル』の際には自らの名を韓国語で書いたサインをファンに渡す気配りが話題になり、『君の名は。』の公開に合わせて2017年に来韓したときは、「作品を作るたびに韓国を訪れています。スタッフの中には韓国人もいるし、僕にとって最も身近な外国ですね。最も好きな料理もサムゲタンなので」と語った韓国愛が話題になった。