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《約2億5000万円の申告漏れ》「いつ事故が起きても不思議ではない」名門・東京女子医大が“存続の危機” 理事長“女カルロス・ゴーン”の「疑惑のカネ」《内部資料入手》

《約2億5000万円の申告漏れ》「いつ事故が起きても不思議ではない」名門・東京女子医大が“存続の危機” 理事長“女カルロス・ゴーン”の「疑惑のカネ」《内部資料入手》

東京女子医大の闇 #1

2023/03/30
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女子医大がひた隠しにしてきた「疑惑のカネ」

 2020年、経理部門に着任した職員は「違和感」を抱いた。必要な手続きを経ていない契約や、不適切な会計処理が目についたからだ。やがて、違和感は疑惑へと変わっていく。

 資料を調べていくうちに、多額の不透明なカネが動いていること、そこに岩本氏が関与している可能性があると気づいたのだ。

 その職員が信頼できる上司に相談したところ、2019年に起きたある出来事を知ったという。

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 学内の怪しいカネを知った関係者が警察や文部科学省に内部告発をしたが、何も対応されなかった。「見えない力が働いた」、という噂もある──。

 つまり、岩本氏が理事長に就任した直後にも「疑惑のカネ」の存在が指摘されていたのだ。また、女子医大には公益通報者保護法に基づいて、不正行為等の「内部通報・相談窓口」が設置されている。しかし、仮にその情報を窓口にあげても「疑惑のカネ」の中心人物、すなわち岩本氏に報告され、もみ消される可能性が高い。職員は苦悩した末に、自分の職業倫理に従うことを選んだ。

 詳細な経緯は明かせないが、今回筆者は不正を示唆する内部資料を入手した。#2では、女子医大がひた隠しにしてきた「疑惑のカネ」について、詳述する。(#2に続く)

《約2億5000万円の申告漏れ》「いつ事故が起きても不思議ではない」名門・東京女子医大が“存続の危機” 理事長“女カルロス・ゴーン”の「疑惑のカネ」《内部資料入手》

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