菅義偉 官房長官
「選挙は結果がすべてだ。(落選した)相手候補は必死に埋め立て阻止を訴えたのではないか。民主主義の原点がこの選挙だ」
時事ドットコムニュース 2月8日
今週の珍言、暴言、問題発言を振り返る。4日に行われた沖縄県名護市長選は、自民、公明が推薦した新人の渡具知武豊氏が、「オール沖縄」が推す現職の稲嶺進氏を下して初当選した。稲嶺氏は一貫して名護市辺野古への米軍普天間飛行場移設計画に反対してきたが、「町づくり」を訴えた渡具知氏に軍配が上がった形だ。
渡具知氏陣営の戦略は、基地問題に関する徹底した「争点ぼかし」だ。市長選に力を入れる菅官房長官は昨年来、「稲嶺市長で経済はボロボロ」「争点は町づくりなんだ」と指示を出すかのように語っていたという。渡具知氏はマスコミや学生からの公開討論の要請を断り、最後まで辺野古の是非については語らなかった(現代ビジネス 2月5日)。
また、菅官房長官は公明党の支持母体、創価学会に支援を仰ぎ、“根こそぎ作戦”を展開。全国の公明党議員に、3000人に及ぶ名護市内の知人の紹介カードを提出させた上で、党員本人を名護入りさせて票固めを行ったという(『週刊文春』2月15日号)。
8日の記者会見で、移設反対が容認を上回ったという共同通信などの世論調査をもとに「民意は基地容認とは違うのではないか」と質問された菅氏は、「選挙の結果に基づいて、それぞれの首長が政策を進めるのが民主主義の原則であり、原点だ。世論調査のほうが民意を反映しているというのはおかしい」と強調した(産経ニュース 2月8日)。世論調査が民意を反映していないというのなら、何を反映しているのだろう? ちなみに昨秋の衆院選での沖縄の小選挙区はオール沖縄陣営が3選挙区で勝利し、自民党は1選挙区にとどまっている。
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渡具知武豊 名護市長
「すべて分かってもらうことはできないにしろ、私の考えを丁寧に説明することが必要」
毎日新聞 2月8日
8日、市長に就任した渡具知氏が名護市役所に初登庁した。庁舎玄関前で行われた就任式で花束を受け取った市長は「期待の重さを感じている」と挨拶。移設計画については記者団に対して「すべて分かってもらうことはできないにしろ、私の考えを丁寧に説明することが必要」と語った。
「丁寧に説明」という言葉を聞くと、ああ、きっと説明されないんだろうな、と思ってしまうようになってしまったが、今後の渡具知氏の言葉に注目していきたい。
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安倍晋三 首相
「妻に確認したところ、そのような電話はしていないということだった」
朝日新聞デジタル 2月2日
森友学園への国有地売却問題で、籠池泰典前理事長が財務省近畿財務局に対し、安倍昭恵首相夫人から「電話があった」と述べて交渉している音声データについて、安倍首相は「妻に確認したところ、そのような電話はしていないということだった」と述べた。衆院予算委委員会で、立憲民主党の阿部知子氏の質問に答えた。妻がそう言っているからいいってこと?
5日には「この籠池さん、真っ赤な嘘、嘘八百ではありませんか」と切り捨てた(テレ朝news 2月5日)。衆人環視のもと、籠池氏と昭恵氏に直接話し合ってもらえばいいんじゃないでしょうかね?
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安倍昭恵 首相夫人
「私が真実を知りたいって、本当に思います。何にも関わっていないんです」
朝日新聞デジタル 2月3日
昭恵氏は3日、訪問先の福岡県田川市で、学校法人森友学園への国有地売却問題について、「私が真実を知りたいって、本当に思います」と語り、関与を全面的に否定した。
籠池夫妻と昵懇だったのは事実なんだから、どうやって接近して、どんなことに関わったのか、どんなことに関わっていないのかを、具体的に証言すれば良いのではないでしょうか?