4月7日、富山県で21歳の男性を殺害したとして逮捕されていた少女が、嘱託殺人容疑で家庭裁判所に送致された。少女は当初殺人容疑で逮捕されたが、殺害現場に被害男性の遺書が残されていたことなどから、地検などが捜査を進めていた。
17歳の少女が21歳男性に頼まれ殺害する――。2人にはどんな“事情”があったのか。当時の記事を再公開する(初出:2023年3月22日。肩書き、年齢は当時のまま)。
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富山県高岡市のホテルで3月、交際相手とみられる男性の首を絞めて殺害したとして、17歳の少女が殺人容疑で逮捕・送検された事件。
殺害されたのは、東京都調布市の職業不詳・泉本和希さん(21)。少女は容疑を認め、「(泉本さんに)頼まれて殺した」という趣旨の供述をしているという。ホテルの客室には泉本さんが書いたとみられる遺書が残されており、“嘱託殺人”の可能性が浮上している。
泉本さんのInstagramには、都内のクラブで友人と踊ったり、居酒屋で酒を飲んだりと、絵に描いたような“パリピ”生活が記録されており、交際相手の少女に自殺の手助けを依頼するようには見えない――。
だが、泉本さんを知る人物への取材で、21歳パリピ男性の“孤立した姿”が浮かび上がってきた。
知人女性が明かす「パリピ男性の素顔」
「和希が亡くなる1週間くらい前に都内で会ったんです」
こう話すのは、泉本さんを知る女性A子さんだ。
「夕方に調布市の公園で15分くらい喋りました。そのときに私が今度地元の友達と会うって話をしたら、『俺も顔を出す』って約束したんです。そんな感じで本当にいつも通りの様子だったので、自殺を頼むようには見えませんでした。だから和希のことを知っている人たちはみんなショックを受けていると思います」
泉本さんは死亡する約1カ月前にマッチングアプリで少女と出会い、交際していたとみられる。A子さんは泉本さんと会ったときに、この少女との交際について相談を受けたという。