日本障害者スキー連盟が管轄するパラアルペンスキー代表の代表コーチが、今年1月、20代の女性スタッフに対する性加害を複数回行い、解任されていたことが「週刊文春」の取材でわかった。
トラブルになっているのはイタリア人ヘッドコーチ、ダリオ・カペリ氏。昨年10月、就任したばかりの人物である。代表関係者が語る。
「強豪・イタリアパラ代表のコーチも務め、平昌パラの後に中国代表のヘッドコーチに就任。北京パラで、3つの金メダルを含む中国史上初となるメダルを19個もたらしました」
だが、懸念すべき材料もあった。
「中国代表コーチ時代から、女性選手への過剰なボディタッチが話題になっていました。そのため選手の間で『大丈夫なのか?』と不安の声も上がっていた」(同前)
「彼の部屋に、突然連れ込まれた」
今年1月、スペインで行われた世界選手権遠征中のことだ。女性スタッフのA子さんが語る。
「私は14日に現地に到着して、ダリオと初めて会いました。彼は日本語が話せないので、英語で簡単な挨拶をしたくらいでした」
そして夕食後、食事会場を出た彼は、A子さんに一緒に来るようにジェスチャーをしたという。
「着いたばかりの私に『こっちが近道だよ』と教えてくれているのかと思って付いていくと、途中にある彼の部屋に、突然連れ込まれたんです」(同前)
彼女も抵抗したが、身長180センチ超のカペリ氏の力は強かった。無理やり抱きつき、下半身を執拗に触ってきたという。そしてベッドに連れて行くと、彼女の服を強引に脱がし、性行為に及んだのだ。
「行為が終わるとすぐに自分の服を着て、私の服は投げるように渡してきました。その後、『他の女性スタッフとの飲み会があるから』と、部屋から出て行くように指図されたんです」(同前)