たかまつなな氏のコメントがネット上で大きな反響を得る
一方、同日同じ時間帯のHTB「イチオシ!!」では、知事が後志管内寿都町で行った街頭演説の映像を使いながら、高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定問題を取り上げ「具体的な議論がなかった」と知事選を振り返った。
その上で「(知事に)原発再稼働など政策について考えを聞くためインタビューと番組出演を申し込みましたが、『後日、記者会見でお答えしたい』として、個別政策に関する質問には応じない考えを示しました」と、出演を拒否されたことを明言した。
さらにHTBは、北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院教授の佐々田博教氏に取材。
佐々田氏は「非常に消極的な姿勢であるし、選挙の中で具体的に政策を打ち出してその是非を問うというのが民主主義であったり、選挙の一番大事な意義だと思う。それをちょっと無責任に放棄されたというような気がします」と指摘した。
HTBは開票当日、YouTubeで配信した速報番組でも鈴木知事の出演拒否を報じていた。この配信に出演していたお笑いジャーナリストのたかまつなな氏が「信じられないですね。愚弄してますね」「個別の政策については答えませんって、こんなひどいこと、聞いたことないですよ、選挙後。こんなの許しちゃダメだと思いますね」と配信内でコメント。ネット上で大きな反響があった。
知事が出演を取りやめた内幕は…
HBCもYouTubeで開票速報を配信。中継でのインタビューを申し込んでいたという。だが選対事務所の対応を問題視し、とりやめた。
配信では知事の代わりに道政記者キャップが出演し、とりやめた経緯をこう説明した。
「今朝(4月9日)知事の事務所と交渉をしましたが、事前に質問を投げたところ『政策について込み入った質問は控えて欲しい』と注文がついた。(HBCとして)そんな話は受けられない。それなら止めようとなった」
配信の司会を務めた堀啓知アナウンサーの「どんな質問をしたのか」との問いには「『核ごみの最終処分場選定の問題で反対の立場を貫いているが、現実問題として増える核ごみはどうしたらいいか?』という質問でした。知事は、寿都町での文献調査の次の段階である概要調査に反対の立場。それならばと質問したら(断られた)。ほかの質問なら受けていただけたと思うんですが、制限がかかるならやめよう、となった」と内幕を語った。
番組に出る、出ないを決めたのは鈴木知事自身
その上で、選対事務所に対し、核ごみの問題に答えられない理由を質問。すると「今後政策は道議会との議論の中で決まっていくので、中継の中で安易に断定的に言えない」と回答があったことも紹介した。