万歳三唱のない喜びの表明だった。
4月9日投開票の神奈川県知事選挙は、投票締め切りの20時早々に決着がついた。県民の圧倒的な支持を受け、見事4期目の当選を果たしたのは黒岩祐治氏(68)。しかし、その顔は、決して明るいものではなかった。
「今回、私の10年以上前のプライベートなことに関して、県民の皆様を不快な気持ちにさせてしまいました。神奈川県のプライドを傷つけてしまったことを申し訳なく思っています。失った信頼は仕事で返していきたいと思っています」
ガッツポーズもバンザイもなし
黒岩氏は当選会見の場において、最後まで笑顔を見せず終始神妙な面持ちのまま。記者からガッツポーズのリクエストがあっても応じようとはしない。晴れがましい主役の席には、まるで“反省”の2文字が座っているかのようだった。
派手な舞台が苦手なはずのない元テレビマンがこれほどしおらしい態度をとるのは、ひとえに「10年以上前のプライベート」に関するスキャンダルが報道されたからにほかならない。