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投票当日、親子で投票に訪れた男性(40代)は投げやりな口調でこう語った。
「正直、消去法で選びました。黒岩さんのスキャンダルは当然気になりますが、ほかの3人の候補がしょぼすぎる。政見放送を全員見ましたが、黒岩さん以外は正直見ていられませんでした。もう苦渋の決断ですね」
また、管理栄養士をしている女性(50代)は黒岩氏のスキャンダルに対し、「不快ですね」とバッサリ言ってのけた。
白票や棄権も多いのでは?
「黒岩さんには投票していません。まあ、スキャンダルが影響したというよりは弱者への政策が行き届いていないので、今回の報道がなくても投票しなかったと思います。ただ、こんなに選ぶのが大変な選挙ってありますか? 白票とか投票放棄する人が多いんじゃないでしょうか」
こういった声がある一方で、有権者の口からは、「過去のことだから」「政治能力とは別物」と今回のスキャンダルが投票先に影響していないような発言も聞こえた。
黒岩氏は当選会見においてこうも言っていた。
「今回、ふれあいを大事にしました。街頭で多くの県民の皆様とお話をしました。最終日に選挙カーで市街を回った時は、厳しい対応を覚悟していたのですが、多くの方が手を振ってくださいました。ゼロからのスタートではなく、マイナスからのスタートだと思ってこれまで以上に真摯な対応をしていきたいと思います」
黒岩氏がすがった「県民の審判」は下った。だがそれは、黒岩氏が本当に欲しかった県民の支持なのだろうか。