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「中間中立で報道しているという気は確かにない」と記者が公言…沖縄の地元紙は本当に“偏っている”のか?

「中間中立で報道しているという気は確かにない」と記者が公言…沖縄の地元紙は本当に“偏っている”のか?

2022/10/25

 夕刊フジに興味深いコラムがあった。

『玉川氏とひろゆき氏に“あおり芸”の共通性 問題は「炎上」に乗っかるカッコ悪いテレ朝、本当にその路線でいいんですか?』(10月20日)

 書いたのは「報道ステーション」などのプロデューサーを経て、ABEMAの立ち上げにも参画した元テレビ朝日の鎮目博道氏。

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「カッコ悪いテレ朝」とは

「カッコ悪いテレ朝」とは次の2件。「羽鳥慎一モーニングショー」における、玉川徹コメンテーター問題。そして、テレビ朝日がサイバーエージェントとともに運営するABEMAの番組が引き起こした、ひろゆき氏の「辺野古座り込み揶揄」問題。

「ABEMA Prime」の取材で沖縄を訪れたひろゆき氏が、辺野古の新基地建設に反対する座り込み運動を揶揄する発言をツイッターに投稿したのだ。

《玉川氏とかひろゆき氏が「あおり芸で生きていく」の自体は別にそれはそれでいいと思うんですが、問題はそれをなんとなくテレ朝が「お家芸」にしようとしていること。》(同前)

玉川徹氏

 新聞読み比べ的に言うと「安倍氏の国葬にも電通が関与か」という玉川氏の話はタブロイド紙やスポーツ紙のコラムにもあった。ただそれは国葬発表直後の7月であり、その時点での「噂」を紹介していたのだ。タブロイド紙ならではの役割でもある。しかし国葬がおこなわれた後にテレビで「当然、これ、電通が入っていますからね」と断言するなら裏付けが必要だ。それが無かったなら“あおり芸”と言われても仕方ない。

 玉川氏は謹慎処分となったが、ABEMAの件はまだ「続行中」である。あれ以降、沖縄の地元紙は電子版で関連記事をまとめている。