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中学時代に“イジメ”に遭い、性格が暗転していった

 小ぎれいな一軒家が立ち並ぶニュータウンに母親と暮らしていた木村容疑者。小学校時代は明るい性格だったようだが、中学生時代にあじわった“イジメ”により、次第に性格が暗転していったという。中学時代の同級生が語る。

「私は中学1年生の時に木村くんと同じクラスでした。小学生の時は人気者だったようですが、中学デビューに失敗したのか、彼に関する記憶といえば友達から仲間外れになり、皆から無視されるいじめを受けていた姿しかありません。いじめは1年生の後半から、クラス替えで別のクラスになるまでの、短くても半年ぐらいは続いていたと思います。不登校にまではなりませんでしたが、その頃から少しずつ暗く内向的になっていった印象があります」

中学校時代の木村容疑者(卒業アルバムより)

中学2年生からは授業には出ずにカウンセリング室へ

 いじめの発端は些細なことだったという。

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「彼は体育の授業が1限2限にあると、いつも遅刻して登校してくるんです。不良ぶってカッコつけているというよりも、嫌なことは嫌だという、ワガママなタイプだったように見えました。それがきっかけで『あいつ、調子のってるよな』ってなったのだと思います。

 その後、2年生になってからは見かけることも減り、彼は授業には出ずにカウンセリング室に行っていたようです。もっとも、殴る蹴るのような暴力を受けていたわけではありません。他にも男女共に中学生ならではの多少のいざこざや“イジり”みたいなものはありました。彼が特別に凄惨ないじめを受けていたわけではなかったと思います」

「些細だった」といういじめも、かつて人気者だった少年の自尊心を傷つける結果につながってしまったのだろうか。小学校の卒業アルバムには木村容疑者の純真無垢な心が表れている。「将来の夢」と題された作文にはこう書かれていた。

小学校時代の木村容疑者(卒業アルバムより)

〈発明家になったら、みんなが喜こぶロボットや新しい車とかを作ったいです。子どもが乗れる車があればいいと思います。だから子どもが乗れる新しい車を作りたいと思います。でも子どもが全員車に乗ってしまうと事故が多くなってしまいます。子供が安全に乗れる車と大人も安全に乗れる車を作りたいです〉(原文ママ)

卒業アルバムに綴られた「将来の夢」

 そんな木村容疑者だったが、中学2年生のときに学校行事の「職業体験」をもとに書かれた作文には、やや硬めの感想が綴られていた。