障害が大きいほど燃え上がるのは、二次元への愛も変わらない。推しのためならいかなる代償もいとわない、情熱あふれる痛車オーナーの実態に迫る!
今回は、「お台場痛車天国2023」出展オーナーのなかから、韓国でヒョンデ・エラントラ N(韓国名:Avante N)の痛車カスタムを楽しむ「EleMas*」さんをご紹介。
「軽蔑の目」にも臆さず趣味を満喫
今日は韓国のソウルから、この痛車天国のために来日しました。日本に住んだことはありませんが、中学生の頃から日本のアニメにハマり、コロナ以前には年に何度かオタクツアーに来ていたんです。痛車のイベントはこれが初めてなので、愛車を展示できて嬉しいですね。
最初に痛車の文化を知ったのは、2015年頃でした。アニメのキャラクターを全面に貼った車を見て、「えっ、何これスゴい!」と衝撃を受けたことを覚えています。その後、韓国にも痛車のグループがあることを知り、迷わずそこに入ったんですよ。
実際に痛車に乗りはじめたのは、それから3年後のことです。ただ、当時は日本のアニメや痛車に対して、韓国では少なからず「気持ち悪い」という風潮があって、こういう車に乗っていると「オタク、キモい」といった軽蔑の視線を感じることもありました。
両親も、私が買った痛車を見て「何してるの!」と怒り狂ってしまって。それでも、そういう反応があることは予想していましたから、乗るのをやめようとは思いませんでしたね。
今でも痛車に対するイメージはあまりよくありませんが、それでも以前に比べると、「あぁ、そういう趣味の人なんだな」と、個性として受け入れる雰囲気が強くなったように思います。私の両親も、「まぁ仕方ないか」というトーンになりましたね。
昨年にはこのヒョンデのAvante Nを買い増しして、今は2台の痛車を所有しています。買い物や通勤にも、普通に使っていますよ。勤務先はソフトウエア関係の企業ですが、会社の人からネガティブなことを言われることはありませんね。
日本に対する考え方は韓国国内でもさまざまですが、今は「趣味や文化はまた別のものとして切り分けて考えよう」という傾向があるように思います。同じアニメ趣味の人でも、国際関係に対する考え方はまったく違うことがありますし、その国の一面をよく思わなかったとしても、それを他のすべてに当てはめることは正しくないよね、といった感じでしょうか。
私としては、これからも大好きな日本のアニメを視聴して、痛車趣味もずっと続けていきたいですね。
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